「コンプレックスで3連覇」
野村忠宏
ご存知、オリンピック3連覇の偉業を成し遂げた野村忠宏選手。この快挙の裏の原動力となったのが、軽量級選手ならではの「コンプレックス」だったそうです。「柔道の場合、基本的に花形は重量級なんですよね。世界チャンピオン、オリンピックチャンピオンでも、後々にみんなの記憶に残るのって、重量級の選手なんです。山下先生とか齋藤先生とか。自分ら軽量級はチャンピオンになっても、人から忘れられるの早いなぁって思ってたんですよ。だから、重量級にちょっとコンプレックスがあったんですよね。『俺らはナンボ勝ってもアカンのかなぁ』っていう時もあったんです。でも、シドニーで2連覇した時に『もう、これで俺もみんなに認知されたやろ』と思ったんですけど、持ったのは半年でしたね」ちょっと大げさに聞こえるこのお話。しかし、実際に2連覇を達成したシドニー五輪後、こんな出来事があったのだそうです。「シドニー終わってから柔道教室をやったんです。チビっ子がいっぱい集まって、司会の方も一応気を遣ってくれて『今日は野村選手が来てくれましたよ。野村選手のこと知っている人、手を挙げて』って。自分としてはみんな『ハイ、ハイ、ハイ!』って言ってくれると思ってたんですけど、誰も手を挙げないんですよ!司会の人も自分も気まずくなって。この時も『もっと勝たなアカンな』と思いましたね」こんな経験をした野村選手ですが、3連覇も達成したことですし、もう忘れられることはないハズ。万が一、その危機が迫ったと感じたら、是非スタジオに遊びに来て下さい。
【プロフィール】
・野村忠宏
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