「勘違いなのにガッツポーズ」
神山雄一郎
表彰台に上がること147回、賞金王に輝くこと5回、獲得賞金額は17年間で約20億円を稼ぐ、ミスター競輪・神山雄一郎選手には忘れられない出来事があるんです。それは、96年に行われた全日本選抜競輪。神山選手は接戦をしながらレースを制し、ガッツポーズを連発したのです。ところが…表彰台の中央には別の選手が立っていたのです。実は、僅差で敗れたのは相手選手ではなく神山選手だったんですが、レースが終わってしばらく、その事に全く気づいていなかったのだそうです。「僕の地元のレースなんで、何としても優勝しなくてはいけないと思ってたんですけど、前日に『オレ、優勝出来るな』と、ふと思ったんですよ。優勝出来るんだったらパフォーマンスをしようと思って『まず、ガッツポーズを1回決めて…』とか考えてたんです。(レース直後、優勝したと思って)それを再現したんですけど、お客さんに『お前2着だぞ』と言われたんですよ。でも、最初はこの人『ハズレて悔しいんだろうな』と思ったんです。そしたら、次の客も『お前、2着だぞ!何やってんだ』って」と、お客さんの言葉で自分が2着だと気づいた神山選手。「負けた悔しさは一つもなくて、恥ずかしさでいっぱい」だったそうです。

【プロフィール】
神山雄一郎

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