ジャンクSPORTS
-ファンタスティックストーリー-

7月13日
「運命の日」
○水野晃樹

開幕が迫る北京五輪を前に、明日の16時、ついにサッカーオリンピック代表メンバーが発表される。
その発表をヨーロッパで1人待つ男がいる。

日本で栄光を引っさげ、22歳の今年、海外チームへ移籍。
彼の代表への想いは誰よりも強い。

「今いる他の選手よりは、すごい強い意志をもってこの大会に臨みたいと思います」

3年前の挫折から、世界に勝つことにこだわり、北京の大舞台に立つことに全てをかけてきた。

Jリーグ時代、切れ味鋭いドリブルと巧みなフェイントでチームを勝利に導いた攻撃的MF、水野晃樹。
その若き才能は世界でも認められ、今年中村俊輔が所属する、スコットランドリーグのセルティックに移籍を果たした。

セルティックは国内リーグ42回の優勝を数える、スコットランドが誇る名門チーム。
水野が22歳という若さで世界に出るには理由があった。

「世界との差を縮めるためには自分が海外に出てステップアップすることが重要かなと思ったので」

世界との差を肌で感じたのは3年前。
満を持して望んだ05年のワールドユース大会で、水野が目の当たりにしたのは厳しい現実だった。

1次リーグで、オランダ、オーストラリアなど強豪と争い、2分け1敗。
その後、奇跡的に決勝トーナメントに出場するも1回戦敗退。
そこにあったのは圧倒的なレベルの差だった。

「あの大会でやっぱり、海外相手に一勝もできなかった。その時から世界との差っていうものを感じて、大きな変化を与えた大会だった」

レベルの違いを身をもって感じたことで、芽生えた危機感。
だからこそ、水野はその差を埋めるため誰よりもガムシャラに世界の背中を追ってきた。

「あの時に比べて、海外との差を縮めたかっていうのを試せる機会だと思っているし、世界を取れるチャンスっていうのが、この北京オリピックだと思っているので気持ちのこもった試合になると思います。」

北京のピッチに立ち、あの時とは違う日本を世界に示す。
運命の瞬間は、おとずれる…

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