ジャンクSPORTS
-ファンタスティックストーリー-
7月9日
ジネディーヌ・ジダン
○栄光に包まれて
アスリートにとって必ず訪れる運命の瞬間、「引退」。
そして今宵、また1人のスーパースターがついに運命の瞬間を迎える。
その男の名はジネディーヌ・ジダン。
「決断すべき時が来た。17年間現役を続けたが、引退するならW杯が最適だと思う」
フランス・マルセイユの貧しい街でストリートサッカーに明け暮れた少年は、やがてフランスリーグのカンヌでプロサッカー選手としての人生をスタートさせた。
「最初は街角で友達と遊んでいるうちに、ボールタッチの感覚を掴むことができた。テクニックには幼い頃から自信があった」
その後、セリエAを経て84億円という当時の最高額でスペインの名門、レアルマドリードへ移籍。
翌年にはチームをヨーロッパNo.1に導くなど、名実共に世界最高のプレーヤーとなったジダン。
そんなスーパースターにとってもW杯は特別な存在。
「W杯は全てのサッカー選手の憧れの舞台。一生に一度は出場したい大会。W杯で優勝して引退したい」
W杯初出場となった98年の母国・フランス大会では決勝で2得点をあげ、優勝の立役者となった。
しかし、02年日韓W杯で優勝候補だったフランスは予想外の予選敗退。
ケガの影響から動きに精彩を欠いたジダンは英雄から一転、母国で戦犯扱いをされた。
そして3度目となるドイツW杯を前に公の場である決意を語った。
「W杯を最後に現役引退を決意しました」
フランスがW杯から敗退したその瞬間、ジダンのサッカー人生が終わりを告げる。
迎えた今大会、その瞬間を来させてはならないと、団結するチームメイト。
そしてその想いに応えるべく、世界のファンタジスタが輝きを取り戻した。
流れるようなフェイント、足にボールが吸い付くかのような華麗なドリブル。
全盛期を思わせるようなプレーが蘇った。
誰も予想だにしなかった快進撃。
ついにジダンは決勝戦までたどり着いた。
「ここまで来たら止まるつもりは無い。優勝を目指すよ」
フランスが生んだ、スーパースター、ジダン。
美しいそのプレーを目の当たりにできるのは今夜が最後。フィナーレを迎える瞬間、どんな勇姿を我々に見せてくれるのか?
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