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プレミアムステージ特別企画
犬神家の一族

■制作発表■

企画…和田行
今回の「犬神家の一族」はとにかく本格派で、映画にも匹敵するクオリティを保った作品に仕上がったと思っておりますが、なぜこのタイミングでやろうと思ったかを二点お話させていただきます。
一つは、僕らはよく2時間ドラマでサスペンスを作りますが、「犬神家の一族」にはその全ての要素が凝縮して入っているということです。連続殺人が起き、複雑な人間模様があり、謎解きは非常に明快である。そしてそこには人の業や親子の絆、また敗戦後の日本という複雑な背景まで見えてくる。つまりこの作品はホラーであり、しかもそれはハリウッド的なものではなく、非常に日本的な不気味さを漂わせたホラーです。これは横溝正史作品の大きな特徴の一つでもあると思うのですが、今こういう作品をやることで、2時間ドラマを手がける我々として、一度原点に帰りたいと思ったのが一つのきっかけです。 もう一つは、金田一耕助というスペシャルキャラクターについてです。クールで明快な推理力、それでいて人間的には非常にキュートで魅力的な男ですから、どなたに金田一耕助をやってもらったらいいのか僕らなりに考え、真っ先に稲垣吾郎さんを思い浮かべたわけです。これまでに金田一耕助役を19人の方が演じていらっしゃいますが、稲垣さんはいろいろなことを考えて新しいキャラクターを作られましたので、21世紀にふさわしい金田一耕助を実現していただいたと思います。
最初に本格派と申しましたけれど、三田佳子さん、加藤あいさんはじめ、本当に力のある俳優さんたちが「芝居を見せる」ということに取り組んで下さいました。映像美はもちろんですが、お芝居の力で見る側をのめり込ませてしまう迫力があります。今、オフライン編集の段階ですが、音がなくても本当にお芝居だけで引き込まれてしまいます。 また、今回「誰も知らない金田一耕助」というショートエピソードで、なぜ彼が探偵になったのか、原作のいろいろな箇所をたぐり寄せながらオリジナルストーリーとして考えました。そちらもいろいろひねってありますので、ぜひお楽しみいただければと思います。

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(C)フジテレビジョン