作品コンセプト

『キダム』とは、ラテン語で“名もなき通りすがりの者"という意味。
1996年にモントリオールで初演され、北米~そして続くヨーロッパツアーまで計1,533公演、世界中で370万人を魅了。
忙しい両親にかまってもらえず孤独を感じる女の子が、頭のない男と出会う。その出会いが不思議な世界への扉となり、息もつかせぬエキサイティングなスペクタクルが、鮮烈でドラマティックに次々と展開される……
『キダム』は他の作品よりもストーリー性を持たせ、パフォーマンスと演劇の要素をより深く統合した作品。『キダム』のディレクターであるフランコ・ドラゴーヌは「我々は、この作品をより人間味あふれるものにしたかった。作品を先導していくように、『キダム』は感情を伝達していく。しかしそれは、より生々しく情熱的で、より劇的で個人的なものである。」と語っている。
世界10ケ国から集結した、並外れた才能と卓越した技術を持つアーティスト50名以上が、想像の限界を超えた度肝を抜くパフォーマンスを披露する。
日本公演でも絶賛された『サルティンバンコ』は、いわば“シルク・ドゥ・ソレイユ"の原点。それに対し『キダム』は、アクロバティックな部分においてより洗練され、高度なものになっている。演技の場をステージ上という平面から解き放ち、今まで誰も観たことのなかった三次元的な空間演出を実現した。それを可能にしたのは、独自に開発された“テレフェリック"(空中演出装置)だ。
ショーが始まると、重力が揺らぎ始めるようだ。パフォーマーたちは観客の頭上を、ゆっくりと流れるように、あるいは飛び込むかのように、頭から落下し、空中の輪をくぐり、絹の帯に身体をなびかせ、旋回や宙返り、さまざまに身体をくねらせて動き回る。
『キダム』は、舞台芸術発祥の地・ヨーロッパの劇場文化に挑んだ、芸術作品。パフォーマンス、音楽、衣裳、装置……どの要素をとっても舞台芸術のあらゆるすべてが最高と評価される。ファンならずとも、これは観ないではいられない。待望の『キダム』が、遂に日本初上陸する。

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