優しい時間
-トピックス-

「何年も前のことだけど、オーストラリアのあるところに何度か行っていて、そこでは行くたびに時計を取り上げられるんです。そこで、時間を気にせず、お腹がすいたらご飯を食べる…という生活をしたんですよ。、昼ご飯が夜の8時になっちゃうこともあったりして…。その滞在者の中で、ひとりだけこっそり時計をもったまま生活した人がいたんです。そうしたら、自分の時間と時計の時間が違うということで、ノイローゼ気味になってしまって…。僕は、普段時計をしない生活です。何故しないかというと、時計って人を縛ると思うからです。森の成長はゆっくり流れます。それこそ、100年とか、200年単位で…。
あるとき、そういう時計を作りたいって思って、例えば10年で1周りする時計を作れないかと時計の製造メーカーに聞いたら、最初は『出来る』って言ったのに、後になって『出来ない』って言われたんですよ。理由を聞いたら、『いまの時計は、いかに精巧に作るかはいくらでもできるけど、ゆっくりという方向性のものはできない』と言われました」。

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