優しい時間
-インタビュー-

------ 寺尾さんご自身の経験から、自分は子どもと向き合おう、という思いもあったんでしょうか?

正直言って、ありました。僕は、もう亡くなった父親との時間はあまり持てなかったけど、持てなくてもある瞬間、非常に深い親子の絆っていうのを持てた人生だったんで、かならずしも時間の問題ではない、と。どうやって手を伸ばせばいいか、っていうのは、一番難しいことなのかもしれないけど…。これも実体験だけど、この役では妻の死、というものに向き合うわけだけど、みんな誰しも、順番でいえば自分の父親や母親を先に亡くしていくわけじゃないですか。そうしたときに、自分の一番身近にいた人たちが消えていくっていう衝撃が、外に出せる人と、内側に入る人と、いろんな形があるだろうし、この勇吉さんの場合は、多分こういう形なんだろうな、って思いながら作ってはいるんですけど…。

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