優しい時間
-インタビュー-

------ その履歴書は、どれくらの分量なんですか?

僕の場合は、7ページくらいですね。最初、杉並で生まれて、っていうことろから、どういうスポーツをやって…この人は空手をやってたんだけど、何年に何段を取得、何年に何段を取得、っていう風に、全部書かれてるんです。勇吉には、非常に男性として"通り抜けてきた優しさ"っていうものがあるんだけど、そこに至るまでにかなりのやんちゃだった時期があって…。倉本先生は、「自分と似てていいだろ?」みたいなことをおっしゃってたんですけど(笑)。60近くになると、若いころどういう人生を歩いてきたか、っていうことが必ずしもそのまま広がるんじゃなくて、それがあるとき逆転することもあるんですよね。若いころはホントに乱暴だったのに、あるとき、その乱暴だったことの怖さを知る歳になって、周りに対しての本当の優しさがわかってくる、というような…。勇吉に関していうと、自分の息子に対しての接し方は、海外赴任が長かったせいか、ブランクがあると思うんです。一番多感な時期に、なかなか芯まで触れていくことが出来なかった親子っていうのが背景にあると思ってるし、愛してた妻が亡くなる原因っていうのが息子にあった。それに対しての反応っていうのは、実際の僕とは全く違うわけで、僕だったらこうだと思っても、それと正反対の場合は抵抗感みたいなものもあったりするんですよね。でも、今回は台本が最終回まで出来上がってるっていうことで、流れを掴みやすくて、自分とは違う反応も非常に飲み込みやすかったかな。

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