う そ う そ
- 登場人物 -

◆お比女
…日向ななみ

箱根の山神の娘。姫神。見た目は十歳前後。山神と人間との間に生まれ、人として芦ノ湖の近くの村で楽しく暮らしていたが、数百年ほど前、芦ノ湖の暴れ龍を鎮める為に人柱に選ばれてしまった。神の子だという噂が広まったからだ。父の山神は怒り狂い、娘を助け出した後、村人たちを石にして、芦ノ湖に沈めてしまった。姫神として神の住処に移されたが、その時に体験した恐ろしさと、父の山神が村人たちにした仕打ちの恐ろしさで住処に数百年閉じ篭っていた。その間、お守役の天狗・蒼天坊率いるカラス天狗たちに世話を受けるが、甘やかされる事に慣れてしまい、わがままに振る舞う事しかできなくなる。
自己評価が低い割に、自尊心は強い。それ故思うようにならない事があると攻撃的になる。相手を見下したり、攻撃する事によって自分を保とうとする。非常に扱いにくい。それでもカラス天狗たちや蒼天坊が守ろうと躍起になるのは、時折見せる素直さや純粋さが、取り繕ったものではない本当の心の美しさに由来しているからだ。
自分はいらない者だから、人柱としてしか人の世では役に立たなかったという思いが強い。一太郎が妖の血を引きながらも人の世で上手くやっているという噂を聞き、心を乱される。頻繁に起こる地震は不甲斐無い自分に怒って山神が地震を起こしていると思っている。それがまた自分の殻に閉じこもってしまう原因になり、悪循環。
しかし、一太郎と行動を共にするうちに、お比女の心は徐々に変化していく事になる。

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