海猿
-物語-
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すでに浸水の始まった船内を歩き回ると、南京錠の掛かった鉄扉の向こう側で人の気配がする。「密航者だ!」と池澤。救助された乗組員は密航者の発覚と、彼らを見殺しにすることへの罪悪感から緊張を隠せなかったのだ。だが、鍵は簡単には壊せない。難渋するうち、海水があふれ出す。鍵を壊した時には、水位は胸までに至った。しかも水圧で扉は開かない。また、ここで開けてもパニック状態の密航者にしがみつかれたら自分たちも遭難すると判断した池澤は、大輔に船に戻るよう指示。水没させて、失神した上での救助を考える池澤だが、大輔は従わない。そうこうするうち、船は沈没。息を止めて様子を窺う池澤と大輔は鉄扉の中に入る。大輔は一人を運び出し、迎えに来た仲間に渡した。が、池澤が抱えたもう一人の男は意識を取り戻し、絡み付いてきた。振りほどけず、気が遠くなる池澤。そこに大輔が山路拓海(平山祐介)と戻って来た。

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