積木くずし
最/終/章
Interview

プロデュース 吉田由二(SWEET BASIL)
「"娘が……由香里が、わたしの本当の子どもではなかったかもしれない…"と原作者の穂積隆信氏が打ち明けたのは、ちょうど二年前の冬でした。今回、新たに見つかったのは、穂積氏の亡き奥様・美千子さんが、自殺する直前書き記した遺書で、穂積氏との出会い、由香里さんの誕生、"積木くずし"の200日間、穂積氏との別れとその後に至るまで、彼女自身の思いがつづられた衝撃的なものでした。"積木くずしを総括する"それが遺書を読み、苦悩の末、穂積氏が至った結論でした。
これまでたびたび、"積木くずし"は出版、映像化されていますが、それらは"200日戦争"という言葉が示す通り、由香里さんを中心とした家族の葛藤、そして再生するまでの日々を中心に描いたものが主でした。ですが、"積木くずし"はあの200日間のエピソードだけではおさまらない、全ては穂積氏と美千子さんが出会った46年前のあの瞬間に始まっていた……それが美千子さんの遺書を読み、穂積氏がたどり着いた結論だったのです。今回の『積木くずし最終章』は初めて穂積氏と美千子さんという夫婦を核としてつづられます。そこには、これまでの"積木くずし"で描くことのなかった、妻であり、母親でもある美千子さんの壮絶なまでの姿があり、また、"愛"という一見普遍の概念に対しての問題提起が内包されています。新しい、そして本当の"積木くずし"を、ぜひ、ご覧下さい」

プロデュース 森安彩(共同テレビ)
「今回この『積木くずし最終章』をドラマ化するにあたり、いかに生身の人間としてキャラクターを具現化できるかがキーでした。実話だからこそ、客観性と丁寧な心情描写が大切と考えました。そのため、この登場人物を演じていただく役者さんに欠かせないのが、その人自身が"生きているリアリティ"でした。安住信幸は俳優を職業としているため、華と演技力はもちろん必要。しかしまた、父親としての生活感と愛情深さも必要。中村雅俊さんはまさにその両面を兼ね備えた稀有な俳優さんです。高島礼子さんはいくつもの複雑な心情が織り混ざった心境を実に説得力を持って表現できる方。美希子役はあまりに悲しく、さまざまな顔を持つ女性。その表裏の顔がまさに今回の最終章のストーリーの肝でもあるので高島さんがピッタリだと考えました。成海璃子さんは演技力でも高い評価を得ていますが、それとともに静かだけれども強いエネルギーを秘めている女優さんだと思います。そのエネルギーを一気に放出させるような役どころは今回の灯が初めてかと思い、そこに大きな期待を寄せました。素晴らしい役者さんの全力投球のお芝居にぜひご期待ください」
編成プロデュース 水野綾子(フジテレビ編成部)
「"積木くずし"と聞くと"不良や非行を表現するのに使われるワード"だと思い浮かぶ方が多いかと思いますが、私もそうでした。親から"そんなことしてると積木くずしになっちゃうよ!"という叱られ方をしたりですとか…。子どもがある日突然非行に走り、両親が更生させようと奔走し、家族3人で乗り越える。しかし、その後もまた3人の親子関係はもろくも崩れていく…。そんな壮絶な悲劇の物語が一般的な"積木くずし"の印象だと思うのですが、今回穂積さんの奥様・美千子さんの書いた遺書にある衝撃の告白によって、逆に親子の結びつきの強さを感じ「非行に走った娘と親の闘いの物語」という単純なものではないことがわかりました。今回のドラマでは、原作の『「積木くずし最終章』を基にこれまでには謎に包まれていた部分を描いていくわけですが、その謎の真相を主人公・安住信幸が知った時、中でも"自分の本当の娘ではないかもしれない"という信じがたい事実を知った時、信幸はそれをどう受け止めるのか…ということを視聴者の方には見て感じていただきたいと思います」
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