シバトラ
-第4話-
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そして、犯行の動機を尋ねると、目的は金で集団リンチは腹いせだと河東は答える。ところが、竹虎はそれを否定すると、閉められていたダイニングキッチンの扉をすばやく開ける。そこは、長年放置されたと思われる汚れた食器やタバコの吸殻などで埋まった、本来いるべき家族の存在を感じさせない空間だった。河東は、幼少の頃から育児放棄を受けていたのだ。
河東のことを調べそれを知っていた竹虎は、自分の生い立ちを自虐的に語る河東を見るうち、涙を流し始める。そんな竹虎に苛立つ河東は、自首するから早く自分を連れて行けと言う。すると竹虎は河東を抱きしめ、犯した罪は重大だが、河東もギリギリのところで生きていたんだろう、もっと早く気づくべきだったと、謝りながら涙をあふれさせる。竹虎の気持ちが染みた河東は、力が抜け落ちていくのを感じる。
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