し ゃ ば け
登場人物
･長崎屋藤兵衛…岸部一徳
一太郎の父親で､長崎屋の主人｡
奉公人だった頃､思いを寄せていた家娘のおたえに惚れられ､結婚した｡
しかし六年目にして､やっと授かった男子を生後三日で亡くしてしまい､おたえは二度と子は産めないと宣告された｡藤兵衛は､長崎屋の跡取りにするべく､他所に子どもを作り､その子は松之助と名付けられた｡ところが､松之助が二歳になろうという頃､おたえが身籠ったため､大金を払って松之助を実母に引き渡した｡しかし､十七年後に自分の罪と再び向き合う事になろうとは考えもしなかった｡
長崎屋では不思議な現象が度々起こるがあまり関心もなく､疑問にも思ってもいない｡大らかな人間なのか､あるいはものすごく鈍いのか――｡
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