最高の離婚
インタビュー
【vol.11】濱崎光生役 瑛太さん(Special2014)
Qスペシャルの制作が決まったときの率直なお気持ちからお願いします。
連ドラの終盤の時に、尾野真千子さん、真木よう子さん、綾野剛くんの4人で食事したんですけど、「この先、この4人はどうやって生活していくんだろうね?」というような話をしていたんです。お互いに「すごくいい作品に出会えたよね」「思い入れのあるものになったね」という思いはあったんです。最近の傾向というわけではないですけど、面白かった作品がスペシャルになったり映画になったりする、というのは俳優陣も頭の片隅にはありますし、打ち上げのときに「やれたらいいね」とスタッフの方たちもおっしゃってくれていたので…。僕自身も楽しみにしてくれている方たちの声をたくさん聞けましたし、本当に嬉しかったです。
Qでは、スペシャルの台本を読んだときは?
坂元さんにスペシャルが決まった後お会いする機会があったんです。その時にひと言だけ「光生、今回セリフ少ないから大丈夫だよ」って(笑)。でも、台本読んでみたら案の定、光生が一番しゃべっているんですよ。さすが坂元さんって思いました。裏切られたという気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです(笑)。
Q久しぶりの中目黒はいかがでしたか?
クランクインした初日に、光生の衣装を着て橋の縁石の部分を歩いて…という光生のいつものクセの部分を撮影したんですけど、スタッフの皆さんが「おかえり!」って言ってくださったので少し安心したんです。鏡に写った自分が何だか光生のコスプレをしてるみたいな気分になってすごく照れくさかったですけどね(笑)。でも、景色としても雰囲気としてもあまり変わってないですね。やっぱりいい場所だなと思いました。
Q瑛太さんは光生というキャラにとても愛着があると聞いていますが、具体的にはどういう部分ですか?
坂元さんもよく仰ってますけど、生きづらい人たちをテーマにしてる、というところはすごく自分自身が共感出来る部分もありますし、自分がその実体験をしていなくても、そこで表現として…もちろん台本があっての世界ですけど…自分が表現者として俳優として演じる上で、どれだけのものを生みだせるのか、どれだけのことがカメラの奥にいる視聴者の方々に伝わるのか、ということを、ものすごく真剣に深く考えさせられるのが坂元さんの本なんですよね。でも根本的には、人間の可笑しみみたいなところが絶対含まれていて…。僕は普段生活していて饒舌に何かを人に語れるわけではないので、坂元さんの本の世界観の中でのキャラクターというのは、言葉によって、自分が抱えているものなのかどうかは分からないですけど、奥底というか、深いところにしっかり向き合わざる得ない部分があって、そういった醍醐味があるから楽しいですね。
Q妻の結夏を演じる尾野真千子さんとの再会に関しては?
改めて本当にやり易い女優さんですし、一緒にいて楽だなと思いました。でもちゃんと緊張感も共有できるし。その距離感みたいなものは心地いいなっていうのは感じました。
Q光生が以前よりも成長しているなと思う部分は?
客観的に見ても成長はしてないですよね。でもラストで…成長なのかは分からないですけど、結夏にちゃんと自分の思いを伝えるってことは成長してるのかな?
Q結夏のこういうところがステキなだ、と思う部分は?
光生を通して見ていても、やっぱりポップなところですかね(笑)。生き方、ポップですよね。そういう人は、一緒に暮らしやすいですよ、多分。
Q今回も長セリフ満載です。瑛太さんには「光生スイッチ」「光生ハイ」があると聞いていますが、今回はどのあたりでそうなりましたか?
それはすべてですね。一挙手一投足、すべて光生でありたいなと思っています。視聴者の方に「やっぱりこの人何なんだろう?」と思われたいですし、思って見ていただきたいです。そこは時間が空いてしまってちょっと大変な部分もあるんですけど、出来る限り努めたいなとは思ってます。
Q「嫌われてもいい」とおっしゃっていましたが、可愛らしい部分もたくさんありますよね。
それは坂元さんのみが知ることじゃないですか?坂元さんが操ってるから。連ドラでも前半すごい嫌われてましたけどね(笑)。何となく「ファンキーでモンキーなファミリーズ」のあたりから、「本当はそういうことも考えてたんだ!」って言う部分が出てきたんですよ。スペシャルでも大いに嫌われればいいなという気がしてるんです。「実生活でもそうなんだろう」と思われればいいなと思ってます(笑)。
Q一番幸せになってほしいのは?
僕自身は、光生のことよりやっぱり結夏が幸せになってほしいなと思うんです。結局、結夏はあまり幸せになっていないですよね。みんな幸せじゃないのかな?幸せって何か、ということもわからないですけど、やっぱり結夏ですね。
Q光生を心のどこかに持ってる男性は多いと思うので、是非、そういう男性たちにエールをお願いします。
好きなように生きればいいんじゃないんですか。それが一番いいじゃないですか。人の意見とかいろんなことが耳に入らないぐらい、光生には没頭するものがあるというか、それが結婚生活ということなのかもしれないですけど…。夫婦間というか、離婚してても同居してるという状況に対して没頭してると思うんです。今回、でんぱ組.incが出てこないということはアイドルはもう止めたと思うんですけど(笑)。好きなように生きることが一番人間において大切なことだと思います。
Q最後に、スペシャルを楽しみにしてくれている視聴者の方にメッセージをお願いします。
綾野くん演じる諒と高校時代に駆け落ちした潮見(臼田あさ美)さんという人が登場します。それプラス、結夏がちょっと好意を持ち始めた弁当店の三徳(岡田義徳)さんも混ざってくることで、4人の関係に複雑性が生まれて…。もちろん、連ドラをやってきたから感覚みたいなのはつかめるんですけど、1年経ってみてそれぞれ俳優として表現者として変わった部分もあるだろうし、次はこうしたいというチャレンジする部分もあると思うんです。そこでどんなことが起こるのか、視聴者の皆さんには期待してほしいです。まあ、相変わらず光生はしゃべり過ぎですが(笑)。
□戻る
■最高の離婚
(C)フジテレビジョン