最高の離婚
インタビュー
【vol.5】上原灯里役 真木よう子さん
Qまずは、瑛太さん、尾野真千子さん、綾野剛さんと実際にこの現場で共演されてみてのご感想からお願いします。
瑛太さんは、以前から何度も共演させていただいているので、もう信頼関係が出来上がっていると思うんです。だから、何の心配もなくいつもお芝居をできています。尾野さんも何度か共演させていただています。楽しく現場を盛り上げてくれる方ですね。綾野さんとは初共演だったんですけど、でもこの撮影期間中にいろいろとお話させていただいて…。お芝居に対して熱い思いを持っている方なので、相手役としても信頼できますし、「このシーンはこうしようよ」というような相談もできています。4人の関係は、とてもいいと思います。
Q瑛太さんと綾野さんは、真木さんのことを「カワイイ方だ」とおっしゃっていました。それを受けて、いかがですか?
私、瑛太さんから「カワイイ」なんて言われたのは初めてです(笑)。
Qただ、「カワイイけど怖い」とも…。
それって、完全に今回の役柄のことでしょうね。きっとそうだと思います(笑)。
Q尾野さんとは一緒にカラオケにも行ったことがあるそうですね。
はい、行きました(笑)。盛り上がるのが好きなんです。ホントに尾野さんは明るくて、彼女がいればみんなが元気になるような方なので一緒にいるだけで楽しいんです。カラオケも凄く盛り上がって、一緒にダンスを踊ったりしていました(笑)。
Qダンスといえば、番組のエンディングのダンスも話題になっていますが…。
カラオケのときはああいうセクシー系ではないですけどね(笑)。タイトルバックのときは、ただ上手に踊ればいいというものではなかったので、いろんなことを試しましたし、それぞれ楽しみながらやっていたと思います。
Q尾野さんとの絡みは本当にセクシーです。
そうですね。とても放送できないようなものもたくさんあります(笑)。
Q今回はそれぞれに長ゼリフもあり、瑛太さんも尾野さんも、苦労する半面、やりがいを感じているとおっしゃっていました。真木さんはいかがですか?
最近、マヒしてきました。3話に凄く長いセリフがありましたけど、あれは6ページくらいあったのかな?で、5話で長ゼリフがきたときに、「まあ、見開き2ページくらいだったら…」って思ってしまって、「あ、私、マヒしてる…」って(笑)。普通の映画の台本だったら「うあ、長い!」って思うはずなんですけどね。
Qこれまでの撮影で特に印象に残っているシーンは?
灯里っていまだにそうなんですけど、ずっと受け身なので、結構フラストレーションがたまっていたんです。自分の本音を言えなかったり、無理に抑制していたりして。だから、瑛太さん演じる光生に対して「死ねばいいのにって、思ってました」って言えたときはスカっとしました(笑)。
Q2話は最後のサウナのシーンも含め、灯里さんの別の面が見えて、ドキッとした方も多かったと思います。
そうですよね。私も「あそこまで変えていいんですか?」って監督に確認したんですけど、「それくらいでやってほしい」ということでしたから。この先も灯里はどんどんいろんな顔を見せますよ(笑)。
Q灯里というキャラクターのどういう部分に魅力を感じていますか?
やっぱり、父親が亡くなったという辛い過去が彼女の心の中にあって、同時に母親のようにはなりたくないという強い思いもあるので、諒っていう旦那さんがいながらも、自分の気持ちを溜めこんでいてしまうような女の子なんですよね。だから、何でもないようなワンシーンでも、「もしかしたら彼女がこういう風に言ってしまったり、行動してしまったりするのは、そういう過去があるからかもしれない…」と考えると、凄く奥が深くなるというか…。そういうシーンが凄く増えましたね。坂元(裕二)さんの本は、本当に凄いと思います。決してセリフは覚えやすくないんですけど(笑)、覚えやすくない、というのは言ってみれば凄くリアルだからなんだと思うんです、言葉が。友だちに悩み相談するときでも、普通は、台本通りみたいな言い方はしないじゃないですか。突然、違うことも言ってしまったりして。そういう部分もリアルに書かれているから、逆に頭に入ってこなかったりすることもありましたね。
Qリアルと言えば、今回はメインの登場人物たちが演者さんとほぼ同じ年齢という設定です。そういう意味で、灯里の考え方、恋愛観に共感するところは?
灯里の恋愛観は…あまり共感しないけど(笑)。自分が演じている役ですから、理解はしようと思っているし、多分理解していると思いますけど…。ただ、これから灯里もどんどん変わっていくんです。段々、言いたかったセリフもたくさん出てくるので、楽しみですね。早くそのシーンを撮りたいな、って思っています(笑)。
Q諒のような男性については?
灯里は多分、母親のようになりたくない、という思いが強いんでしょうね。でも、結局は母親と同じような男性に惹かれてしまう。だから、諒がやっていることを何となくわかってはいても、我慢してしまうんでしょうね。
Q「どんなに不安でも退屈な男と一緒にいるよりはずっといいと思うの」という灯里のセリフがありました。それに対して真木さんのご意見は?
う〜ん…迷うけど…。諒みたいな男の人とは結婚できないかな(笑)。
Qではこのドラマで、男性観に何か変化はありましたか?
ありました。男性は、結構、光生の気持ちがわかるらしいですね。だから、「ああ、そうなんだ…」って思いましたね(笑)。
Q尾野さんがおっしゃっていたんですが、瑛太さんと真木さんが話をしているのを見ていると、ちょっとジェラシーじゃないですけど複雑な気持ちになることがあるらしいです。結夏として過ごしている時間が長いからでしょうが…。
ああ、それちょっと感じる(笑)。やっぱりそうだったんだ。ちょっと感じてたんですよ。気をつけます(笑)。でも私は、尾野さんと綾野さんが話していてもそういうのはないですよ。おふたりが仲が良いのも知っていますから。
Q尾野さんは、普段から結夏が出てしまう、とおっしゃっていました。真木さんはそういう風に感じることはありましたか?
灯里は、全然私の中にないですからね。何かあるかな…。なるべく、優しい口調で話すとか、ゆっくり話すとか、そういう部分は心がけていますけど。私生活に出ることはないですね。
Q優しい口調、というのが逆に怖かったりもするわけですが…。
そうですよね。だから、「死ねばいいと思っていました」というセリフも、普段の私が言ったら、多分凄く怖くなるだろうな、と思って、家で研究した挙げ句、ちょっと微笑んでサラッと言ってみようと思ったんですけど、そうしたら結果それが一番怖かったですね(笑)。挽回しないと(笑)。
Q最後に、視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。
簡単な言葉ですけど、本当に面白いドラマだと思うんです。だから、たくさんの人に見てもらいたいです。結婚している方も、いま恋をしている方も共感できるセリフが散りばめられていますし…。コメディーなので、クスッと笑えるところもたくさんありますから、そういう部分もいろんな世代の方に楽しんでもらえると思います。最後まで応援していただけたら嬉しいです。
□戻る
■最高の離婚
(C)フジテレビジョン