輪廻の雨
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第21回 フジテレビヤングシナリオ大賞授賞式
これまで坂元裕二、野島伸司、水橋文美江、橋部敦子、浅野妙子といった多くの脚本家を輩出してきた『フジテレビヤングシナリオ大賞』。"実践"を目的にして設立した賞だけに、受賞者はプロの脚本家として次々デビューを飾っている。最近の連ドラでも、『ライアーゲームシーズン2』の黒岩勉、『任侠ヘルパー』の古家和尚、『アタシんちの男子』の武藤将吾など、『ヤンシナ』出身者の活躍が目立つ。
そしてこのたび、第21回の受賞者が決定し、授賞式が行われた。応募総数1450編の中から大賞に選ばれたのは、桑村さや香さんの『輪廻の雨』で、賞金500万円が進呈されたほか、佳作3編が選ばれ、賞金各100万円が進呈されました。
ドラマ制作担当局長和田行は「どれも作品の質が非常に高く、そのままオンエアできるレベルというほどのものが集まりました」とレベルの高さを強調した。
審査にあたったプロデューサーの鹿内植は今回の『ヤンシナ』応募作品について「毎年エンターテインメント性の強い、軽いタッチのものが多い中、今回はかなり骨太なストーリー性、メッセージ性を持った重たい作品がいくつも上がってきました。毎年この『ヤングシナリオ大賞』はどんどんレベルが上がってきていますが、今年はまたさらにレベルが上がり、このまま即戦力にできるような作品、そして一つの作品を作っていく上でともに戦っていただけるような、そういった脚本家の方々を選ぶことができたような気がします。なかでも特に骨太な作品で人間の一筋縄ではいかないような感情を細かく表現し、描かれているものが選ばれました」と総評を述べた。
大賞の『輪廻の雨』は「弟への"愛情"と"憎しみ"に揺れ、世の中の不条理に苦悩する主人公の心の葛藤(かっとう)が繊細に描かれているというところ、そして静けさの後に大きなメッセージ性というものを感じた」ということで受賞が決まった。また、今回の授賞式では『輪廻の雨』に主演する山本裕典とその弟役の瀬戸康史も授賞式会場に駆けつけ、大賞受賞者の桑村さや香さんに花束をプレゼント。会場を大いに沸かせた。
山本裕典は『輪廻の雨』について「すごく深い作品になっていると思う」、瀬戸康史は「難しいテーマの作品を若い人が残す、ということはとてもすばらしいことだと思います」とこの作品に出演した感想を語った。
『フジテレビヤングシナリオ大賞』は、脚本家を目指す方々の真の登竜門。フジテレビのプロデューサー、ディレクターは、ともに作品を作り上げる脚本家との出会いを常に求めている。
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