リッチマン、プアウーマン
Story
Story #10
あふれる想い…私たちが出した答え
日向徹(小栗旬)は、東京地検の検事から逮捕された朝比奈恒介(井浦新)について事情聴取を受けていた。朝比奈が顧客情報を流出させたことを知らなかったと証言した日向に検事は、それをリークした人物がいると言って、遠野秋洋(綾野剛)の名前を挙げた。
その頃、朝比奈燿子(相武紗季)は、朝比奈のことを聞きだそうとレストランに押しかけるマスコミに悩まされていた。そんな燿子に、乃木湧太(丸山智己)は休職を促す。
「Wonder Wall」に戻った日向は、夏井真琴(石原さとみ)の思いっきりの笑顔で迎えられるが、直後に「NEXT INNOVATION」に強制捜査が入り、上場廃止や倒産の可能性もあると聞き心を痛める。しかしそれでも、新会社を軌道に乗せるため、地道な営業を含めた仕事に邁進する。真琴は、それを身近で支えるうち、社長として人間としてどんどん成長していく日向を、どこか遠く感じるようになる。
そんな折、日向は山上芳行(佐野史郎)から「NEXT INNOVATION」に戻ってほしいと頭を下げられる。日向は、自分には守りたいものがほかにある、と伝える。
後日、日向は朝比奈に面会しようと拘置所を訪ねるが、朝比奈に拒否される。朝比奈は日向だけではなく、燿子や両親との面会も拒んでいた。
同じ頃、日向に真琴から、しばらく休ませてほしい、というメールが届く。気になった日向は真琴に電話をするがつながらない。心配になり自宅を訪ねるがそこにも真琴の姿はなかった。真琴はその頃、研究員として迎えたいと打診されていた製薬会社でアルバイトをしていた。理由を聞かれた小野遙香(野村麻純)には、もはや自分を必要としていないほどに復活した日向はすご過ぎて、一緒にいると辛い、と話した。
その後も真琴と連絡が取れない日向は、真琴の田舎に行くことを決意。列車に乗ると、そこには燿子がいた。燿子は、朝比奈から教えられた日向の母親のところに行く途中だった。燿子はそれを明かさず、自分も真琴の実家に行きたい、と日向に同行する。実家で真琴の両親と兄には会えたが、真琴がいないとわかった日向は東京に戻ろうとする。しかし、燿子に母親に会うよう促される。
日向は息子だとは言わずに、20数年ぶりに母親・澤木千尋(萬田久子)と再会する。切り盛りする食堂に日向と燿子を迎え入れた千尋。日向は、その元気そうな姿と懐かしいオムライスの味にぐっと来る。そして、東京に戻った日向は、真琴に会うために駆け出した。
一方、「Wonder Wall」では、やってきた「NEXT INNOVATION」の元社員・坂口哲也(中野裕太)が、日向が「NEXT INNOVATION」に戻ることになったと告げ、安岡倫哉(浅利陽介)らはパニックに陥る。
とうとう製薬会社の研究所までやって来た日向は、そこで真琴と再会した。真琴の田舎にまで行ったと報告しながらも、その理由を従業員がいなくなったら心配するのは当然だろう、と本心が言えない日向。さらに、自分には会いたい人がいる、と真琴を見つめるが、それが真琴だとは言い出せず、真琴も会いたい人は朝比奈だろう、と思ってしまう。そのまま言葉の行き違いが続き、ふたりはそこで別れてしまう。お互い背を向けて歩き出すが、気になった真琴が振り向いた。しかし、日向は背を向けたままだった。そして、真琴が歩き出したとき、今度は日向が振り返ったが、真琴はこちらを振り返らない。ふたりはそのまま離れていき…。
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■リッチマン、プアウーマン
(C)フジテレビジョン