女信長
インタビュー

内野聖陽(明智光秀)
台本を読んだ感想
「まず信長が女だったという設定が非常に面白いなと思いました。本能寺の変に至るまでが描かれているんですが、私に与えられた役割は逆賊の明智光秀なので非常にやりがいがあるなと。本はメリハリがあってとってもよく構成が出来ているので、これは面白いなと思って参加させていただきました。信長が女ということで男女の関係が出てこざるをえないんですが、私もその一人として信長が女であるという事実に気付いていくプロセスがとてもスリリングに描かれているので楽しんでいただけると思います」

明智光秀を演じることについて
「歴史的な人物としての明智については一通り勉強しましたが、今回は"女信長における明智光秀"なんだと開き直るようにしていました。明智と言えば、皆さん本能寺で裏切る男だという反逆者としてのイメージを持っていると思うんですけど、そのイメージを利用して何を考えているか分からない、どう転ぶか分からない明智光秀像を大事にして、一番このドラマを面白くする明智光秀像を掘り下げて演じていました。本能寺で裏切るとわかっていながらも、信長に対し忠誠を尽くすという部分では非常にスリリングな役柄なので、そこを一番大事に演じていましたね。僕自身は情熱が前に前に出がちな人間なので静かに表現するのが難しかったです」

信長への忠誠心と御長への愛情のバランスは?
「作品の中では描かれていないんですけど、信長が女であると気付いた時点で光秀の中では確実にそのバランスが変わっていて葛藤しているはずなんですね。それをいかにシーンの中でにじみだせるかっていうのが難しくもあり、面白いところ。光秀は男性にはない感性を持った信長にひかれているんだと思います。女性なのに天下を取らんがために鋳型にはめられている信長を見つめている感じ。現代風に言えば、肩ひじ張っている女性を一生懸命見守っている男ですね。なので、今は天海祐希さんの一挙手一投足を見ています(笑)」

天海さんの男装について
「やっぱり宝塚時代から培ってきた美しさがあるので、あれ?美しい信長さまだな、という印象を持ちました。ただ、自分の中では初めから男性であるお屋形様に仕えているという気持ちで演じています。今では天海さんのヒゲにも全く違和感がありませんし、なんなら本当にヒゲが生えているんじゃないかと思うくらいなじんでいるので逆にヒゲを取られると照れくさいですね(笑)。そんな天海さんの色気がこぼれ落ちているところもこの作品の魅力です」

大胆な設定について
「あまり通常のものとは違う時代劇をやろうという意識はしていなくて、特殊なものだとか、アニメチックに演じようとは一切感じていませんでした。戦国時代の中で女である信長が苦しんでいるという話ですから、戦っている人間たちのにおいが出るよう、きちんと威厳を持って存在できる戦国武将像を求めて演じていました」

本能寺の変に至るまでの光秀の気持ちについて
「この本の中で非常に面白く理解できますね。明かせないのが残念ですが、この本能寺の変というのが一番大事なネタ。明智がなぜ本能寺の変を起こしたのかという事がびっくりする仕立てになっているので、歴史ファンの方にも『そう来るか!』と思っていただける作品になっていると思います」

コアな時代劇ファンへ
「歴史上の明智ファンの方々にはちょっと許してねという気持ちもあるんですが、いつもの明智光秀の事は一旦忘れて、この作品の明智光秀を楽しんでいただければと思います」

現場のエピソード
「京都の暑さがハンパなくて、立っているだけでも汗が吹き出てくるのでメイクさんたちが大変そうでしたね。天海さんの現場の引き締め方がすごく女性らしい時と体育会系モードの2種類があるので天海さんなのか信長が言っているのか分からなくなる事がありました(笑)。本能寺の変に至るまで明智がいじめられるシーンがあるので、今回はM的な楽しみ方をしています。僕自身はSですが、明智のM度はかなり高いので自分の中のMを目覚めさせていました(笑)」

ラブシーンについて
「信長と光秀は現代風に言うと女社長と関係を持つというイケない感じ(笑)ただ、撮影が終わった時に監督とプロデューサーが揃ってグーサインを出してくださったので安心しました。愛の本能が美徳を揺るがすというシーンになっているので、是非楽しみにしていてください」

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