Miss PILOT
Interview #6
諸星麻也役 庄野崎謙さん
□諸星麻也はどのような人物だととらえていますか?
6人の中にいながらも輪の中に入りきれず、かつ自分でも入りたくないという気持ちがあるように思います。自分はパイロットになるためにここにいるわけで、まだお遊び気分が抜け切れていないような周りと自分は違うんだと思いたがっているのかもしれません。その気持ちからか、仲間に対してキツイことを言ってしまうことも多いですね。
□たしかに諸星は常に冷静で、淡々とした口調でキツイことを言うことも…。
目を合わせてキツイことを平然と言ってしまう諸星のようなキャラクターをこれまで演じたことがなく、最初の頃はどうしたものかと戸惑いもあったんです。でも撮影が進むにつれ、僕自身も慣れてきたし、周りも受け止めてくれているので、少しずつ心地よくなってきました(笑)。
□ここまで一緒にやってきた仲間たちに対する気持ちに変化はあると思いますか?
訓練で苦労や大変なことを一緒に乗り越えてきたことによって芽生えたグループ感の中に、自分でも気づかないうちに入ってきたのかなと感じています。それでも変わりきれない部分はあったけど、アメリカ訓練で実際に飛行機を操縦し、それは本当にみんながやりたかったことで、そこで盛り上がる仲間の輪に入りたくなってきているのは感じます。それが表情や行動に出てくるのが6話ですね。
□パイロット訓練生としての生活はいかがですか?
おもしろいなと思ったのは、パイロットになりたいと意気込んでる訓練生にグランドスタッフや整備場での研修があったことですね。違和感というか、なんで自分がここで働いているんだろうという不思議な感覚がありました。パイロットになった後にグランドスタッフとしてフロアに立つことも、ましてや自ら整備することもないのに、なぜ研修をするのかって思ったんです。でもそれは、自分が操縦する飛行機がどんな人たちがどんな風に支えられているのかを知るとても重要なことで、とても素敵なことだなと感じました。自分に置き換えて、僕もただ俳優として現場に立つだけじゃなく、周りのスタッフさんの仕事を理解して、みなさんの気持ちを考えていかなくちゃいけないと思うようになりました。
□撮影は楽しんでいるようですよね。特に男性陣は…(笑)。
はい、楽しんじゃってます(笑)。始まってすぐアメリカに行ったのは大きいかもしれません。アメリカでの訓練は、すでに訓練生として数年経過している設定なので、お互いの距離を縮めるためになるべく一緒に話をしたり、食事に行ったりと同じ時間を過ごすようにしてたんですが、それで想定以上に本当に仲良くなってたんです(笑)。諸星はクールな役なので切り替えに苦労してます。
□役を演じてみてパイロットになるために必要なものはなんだと感じましたか?
頭がいいとか技術的なことはもちろんだと思いますが、協調性やストイックさも大切なんだなとわかりました。あと、視力が悪い方でもパイロットになれるチャンスがあるんだということを、諸星を通して知ってもらえると嬉しいです。たしか以前は視力が悪い人はその時点で試験を受けることもできなかったんですよね。
□ということは、諸星のメガネには重要な意味があるんですね。
最初に衣装合わせでメガネをかけると言われた時は驚きました。そしたら「今は大丈夫なんだよ。それを諸星が証明して欲しい」って言われて、一層気合いが入りました。
□パイロットという職業の見え方に変化はありましたか?
なんでもできちゃう完璧な人がパイロットになるんだろうなというイメージがありますが、今の僕たちはよく言えば個性豊かだけど完璧とは程遠い人たちばかり。お互いの弱い部分をフォローしながら、6人でやっと一人前みたいな感じ。ただ、そのお互いをケアしたり支えあうことがとても大切なんだということは演じながら感じました。つまり特別な人がなれるというより、本人が強く望んで努力をすれば誰にでもなれるチャンスはあるのかなと思いました。
□今後のみどころと、庄野崎さんが感じているこの作品の魅力を教えてください。
まずは数少ない女性パイロットになろうとしている晴と千里はとてもたくましくもあり、美しくもあり、やはり大きなみどころだと思います。そして、物語的には6話で衝撃の展開が待っています。その先どうなるかはわからないけれど、6人全員でパイロットになることを目標に頑張ってきた彼らがその事実をどう受け止めていくのか、すごく気になるところですね。
△戻る
□Miss PILOT
(C)フジテレビジョン