名前をなくした女神
インタビュー 第9回
進藤 陸役・五十嵐隼士さん
■パパですね。
初パパです(笑)。
■パパを演じるご気分は?
最初はそれほど意識していなかったんですけど、娘の羅羅(谷花音)が「パパ!」って言ってくれた瞬間に、もう可愛くて可愛くて仕方ない、って感じに(笑)。そこから、ちょっと自覚するようになりましたね。
■妻の真央役を演じている倉科カナさんは、「五十嵐さんは子どもとの接し方がとても上手い」とおしゃっていました。
ホントですか? 僕の兄が保育士なんです。だから、高校生くらいのときから兄の保育園に遊びに行ったりしてたので、そのおかげかもしれません。いまでも、知り合いがやっている学童保育に遊びに行ったりして、子どもたちとは接しているんですよ。ただ、花音ちゃんを始め、お芝居をしている子たちは凄くしっかりしているし、頭の回転も速い! だから、僕も頑張らないと足元をすくわれそうになります(笑)。
■台本を読んだとき、最初にどんなことを考えましたか?
女性の世界なので、ちょっと理解し難い部分もあったりはしました。「何でこんなことに? ちゃんと言えばいいのに…」みたいな(笑)。「女性同士って、難しいんだな…」って思いながら読んでいました。
■ママ友、というのはやっぱり特殊なのかもしれないですね。
旦那の立場から想像したら、入りたくないですよね(笑)。特に家のママは結構気が強いし、根に持つタイプですからね。自分の奥さんながら、ちょっと怖いです(笑)。
■今回、陸というキャラクターを演じるにあたって、制作サイドと話し合ったことはありましたか?
栃木弁なんですよね。それがなかなか頭に入らなくて、苦戦しました。難しいんですよ。セリフを言っていても、どうもテンションが上がらなかったりして…。「ちゃんと言わなきゃ!って、そっちの方ばかりを意識しちゃったりもするんです。嘘っぽく聞こえちゃうかもしれないから。U字工事さんのDVDを家で流したり、方言指導の先生にセリフを読んでもらったCDをずーっと聴いたりしていました。そのおかげで、ようやく身についてきたんじゃないかな、とは思っているんですけど…。
■方言の場合、イントネーションとキャラクターの感情を両立させる、というのは確実に普段より手間がかかる作業になるわけですよね。
しかも、陸は明るいキャラクターじゃないですか。そういう部分も出していかないといけないので、やっぱり気を使います。実は、アドリブも入れようかな、とちょっと思っていたんですけど、栃木弁を知らな過ぎるのでダメでした(笑)。
■陸は、つるの剛士さんが演じる拓水とともに、夫たちの中では一番普通というか、ホッとする存在ですよね。
普通ですね。多分、最近の子に近いんじゃないですか? 草食男子とか肉食女子、みたいな言葉も流行りましたけど、見ていても一番分かり易い家族かもしれないですね。
■倉科さんとの共演に関しては?
倉科さんの方から話しかけてくれるので、すぐに打ち解けて…。現場でも、羅羅と3人で話していることが多いので、自然に進藤家の空気を作れたような気がします。楽しいですね。そういうコミュニケーションって大事だと思うんです。多分、彼女も意識してそういう雰囲気を作ろうとしてくれたんじゃないかと思います。僕はなかなか自分からいけない方なので(笑)。
■もうひとつ、このドラマには『お受験』というテーマが描かれています。『お受験』に関して、五十嵐さんご自身はどんなイメージをお持ちですか?
僕、受験の経験がないんですよね、高校も推薦だったので。でも、みんな必死になっていた印象があるんです。だから、必死にならないといけないもの、という印象かな? ただ、僕自身は、エンピツ持つならボール持て、みたいなタイプなんです(笑)。だから、もし将来、自分が親になってもそういう子育てをすると思いますけど…。お受験について知らなかったから、台本を読んだときは、「小学校に入るのにこんな勉強が必要なんだ?」「親まで関係あるんだ?」って感じで面白かったですけどね。
■最後に、視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。
このドラマで描かれていることよりも現実にはもっと厳しいことがある、というお話を聞いて驚きました。そういう世の中なのかもしれないですけど、このドラマは多分、杏さん演じる侑子が、いろいろな試練を乗り越えてママ友たちの関係も変えてくれるんじゃないかと思います。もしかしたら、ウチくらいじゃないですか、変わらなそうなのは(笑)。ウチはママが変わってくれればいいだけなんですけどねぇ。そして、世の男性に言いたいことは…きっと陸みたいな男性って多いと思うんです。そういう方には「頑張れ!」と。「大変だけど、家族のために頑張ってください!」とエールを送りたいと思います(笑)。
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