名前をなくした女神
インタビュー 第7回
本宮功治役・平山浩行さん
■まずは台本を読んだ時の印象からお願いします。
このドラマはお受験がテーマですけど、僕自身、その経験もなければ、結婚したこともないし、子どももいないので、想像で埋めていくような感覚でした。もし僕が結婚していて子どもがいるとしたらどう思うんでしょうね? 自分の子どもにお受験をさせるかどうか、と考えたときに、答えが出なかったんですよね。だから、功冶の気持ちが凄く良くわかるんです。このドラマは、いろいろな家庭があって、それぞれの事情があって、その中で繰り広げられる女性たちのやり取りが凄く面白いと思います。
■お受験に関しては、良い面もあれば、悪い面もあるのかもしれませんし、確かに答えが出ないことなのかもしれません。
エスカレーター式の学校に入れた方が、後々、子どもに苦労させずに済む、というのはありますよね。ただ、僕自身は田舎で遊びまわっていたような人間なので、その感覚がわからないところもありますし、奥さんの考え方にもよるのかな、という気もします。環境だって大事ですよね。周囲がみんなお受験を目指していれば、影響されるのも当然だと思いますし。
■役柄に関して、制作サイドと何かディスカッションされましたか?
本読みのときに、功冶像についていろいろ聞きました。「奥さんに対しては憧れを持って結婚したのはいいけど、結局、育ちというか、お金があってもそういうものは変えられないものなんだな、ということを出していけたら…」とか。まあ、先々、功冶にもいろんなこともありますけどね(笑)。
■奥さんのレイナ役を演じている木村佳乃さんの印象は?
木村さんとは3度目の共演なんですけど、今回は初めての夫婦役なので、楽しみにしていました。仲が悪いという設定ではないし、大事な子どももいるわけですから、複雑な関係性の中にも、ちょっと幸せな部分が出せればいいな、と思っているんです。木村さんはとても柔軟なお芝居をされる方なので、随分、助けられているような気がしていますけど(笑)。
■子どもたちが多い現場ですから、また雰囲気も独特なのでは?
まだ彩香役の小林星蘭ちゃんとしかお芝居していないんですけど、他の子どもたちもみんな一緒だったら賑やかでしょうね。そういうシーンもあるといいですね。
■「子どもがいると自然と母親の目線になる」と杏さんをはじめとする女性陣はおっしゃっていましたが…。
僕の場合、単純に星蘭ちゃんが可愛いので、もし僕の娘だったら可愛くて仕方ないでしょうね(笑)。だからこっちも、スッと入っていけるんです。何のためらいもなく「可愛い!」と(笑)。しかも、凄くしっかりした子なんですよ。空き時間に話していても、大人の会話にちゃんとついていけるので、「いまどきの子はこんなにしっかりしているのか!?」って驚きました。僕があの子たちの年齢だったころは、もう会話になってなかったと思うんですけど(笑)。
■大人たちと仕事という形で接しているからなのかもしれませんね。
そうかもしれないですね。将来が楽しみですよね。健太(藤本哉汰)くんともすれ違ったりするんですけど、本当に元気でやんちゃな感じで可愛かった!
■ドラマで描かれているママ友の世界、平山さんはどんな風に感じていますか?
「怖い!」のひと言です(笑)。よく公園デビューの話とかも聞きますけど、独特の世界ですよね。同じ年の子どもを持つ母親たちは、仲良くしていかないといけないんでしょうけど、そう上手くいくとは限らないと思いますし。同じような悩みを抱える同士として共感できる部分もあるんでしょうけど、結局は人間同士の付き合いですからね。関係が上手くいってないからといって顔を合わせないわけにもいかないから難しいですよね。
■最後に、視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。
幼稚園や保育園に子ども通わせている方、お受験を考えている方もドラマを見てくださっていると思うんですけど、このドラマは、子どものこと、夫婦のことを考えるひとつのきっかけになると思うんです。ドラマはこの先もいろいろなことが起きると思いますが、最後には、きっとどの家族に何かしらの希望が見えてくるんじゃないかと思います。まあ僕はあまり大したことを言えないような役柄なので、反省をしつつ(笑)、最後までしっかり演じたいと思っています。
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