わたしたちの教科書
━- ストーリー -━
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窓の手すりに腰掛けたまま、明日香は、朋美の手に自分の手を重ねた。8歳のころ、手をつないで夕暮れの道を歩いたときと同じように、しりとりをするふたり。「私たち、また一緒に帰ろう?」。明日香の言葉に、朋美は小さく頷くと、手すりから降りた。ところが次の瞬間、朋美に続いて教室に下りようとした明日香が、足を滑らせて転落してしまう――。
俯いたまま、明日香が死んだのは自分のせいなのだから死刑にしてほしい、と話す朋美。珠子は、朋美の元に歩み寄って、これ以上自分を責めてはいけない、と声をかけた。が、ゆっくり顔を上げた朋美からは表情が消えていた…。
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