わたしたちの教科書
━- ストーリー -━
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珠子は、父親の見舞いで病院にいる直之に電話して、どうすればいいのか決めてほしい、と頼んだ。
病院を訪れた珠子は、中庭のベンチに座って待っている直之の姿を見つける。そのとき、珠子の上着から紙が落ちた。それは明日香が書いた作文だった。珠子は、拾い上げた作文を見つめたまま、その場に立ち尽くす。
珠子の姿を見つけて歩み寄ろうとしていた直之も、彼女の表情から何かを感じ取っていた。直之は、悲しげな表情を向けて何かを言おうとした珠子を制し、自分たちの間に恋愛感情はなかった、と告げると、「だから、言うんだ…僕を好きになったことは一度もなかった、と」と求めた。涙を堪えながら、直之に従う珠子。直之は、そんな珠子の思いを受け止め、「君は間違っていない」と言うと、彼女を抱きしめて髪をなでた。
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