わたしたちの教科書
━- A challenger -━

■第3回
究極の形

新しい役に出会うとき、まず最初に考えるのは、しゃべり方です。「この人だったらどんな風にしゃべるだろうか」ということですね。あくまでも僕自身から発信される表現ですから、それほど大きく変えることは出来ないという前提の下で、ですけど…。で、何となくそれが自分の中でしっくりくるように思えたら、そこに気持ちを乗せて演じる、という感じです。ただ、いままで演じてきた役というのは、普通じゃない役ばっかりだったので(笑)、かなり作りこむ必要があるというか、しゃべり方以外にも事前に考えておかなきゃいけないことが多かったんですけど…。

僕は、メソッドに従ってやるタイプではないと思っているんです。どちらかといえば、「こんな感じかな?」という感覚から入るというか…。僕のやり方が正解かどうかはわからないですけど、例えば衣装やメイクなどから入って作り上げるような方法は、僕には必要ないような気がしています。僕は、自分が演じる以上、役に自分の色を出したいと思っているんです。だから、究極の理想としては、普段の僕がそのまま役を演じて、それをみなさんに受け入れてもらう、という形がベストなんですけど(笑)。

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