わたしたちの教科書
━- インタビュー -━
Q.日々、いろいろな形で報じられている教育現場の問題については、どのようにお考えですか?
とてもデリケートな問題だと思うんですね。ドラマは、あくまでも現実ではないということを見ている方には理解していただきたいんですけど、考えるきっかけを提供する、という風に私は考えているんですね。教師も生徒も親も、考えなければいけないと思うんですけど、そのための課題というか、きっかけを提供していく、ということですね。ドラマの中にも、証拠保全とか出席停止処分といった言葉が出てきますけど、そういうときに学校に関するニュースを見ると、やっぱりヒヤッとします。演じている私たちは、もちろん台本に即してやっているわけですけど、参加している立場としては、そういうニュースにとても敏感になりますし、作家もプロデューサーもディレクターも同じだと思います。大変なテーマを扱っているな、と思いますね。で、親の立場として私が思うのは…私たちのころにもいじめはありましたけど、いじめという言葉はなかったし、ストレスもあったけどストレスという言葉はなかったんです。言葉で何かを認識する、ということは、凄くメンタルに影響して、人を追い込んでいくこともあるので、古い人間としては、自分に魂があることに気付くと、もっと客観的に自分を見ることが出来て、自分の行動を抑えたり、起こっていることを見守ったりすることが出来ると思うんです。いじめている子どもたちが自分を客観的に見る、いじめられている子も自分を客観的に見てそこだけが生きる世界じゃないという選択をする…。もっとたくましくてもいいんじゃないかな、って思います。もっと自分の目を信じて、自分自身のことも俯瞰で見ることができれば、自分を愛してあげられれば、って思うんですけどね。心っていうのは確かに理解しにくいけど、もしかしたら魂っていうのは、神にすがるとかそういうことじゃなくて自分自身を俯瞰で見ることなんじゃないかな、って私は思っているんです。
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