黒部の太陽
- インタビュー -
■ドラマ監督 河毛俊作
Q.今、収録を終え振り返ってみていかがだったでしょう。
「振り返るとあっという間でしたね。」
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Q.非常にスケールが大きいお話しでどのようになるのか想像もつきません。どのようなことになっているのでしょう。
「結構凄いですよ。物理的にも、水の量、土砂の量などは通常じゃないことです。土木工事をリアルに再現しなければ。工事のドラマって今までにないですからね。
小林薫さんの台詞に「土木屋の戦争だ」という言葉がありますが、まさにそういうこと。
特撮チームともよく相談して、すごくがんばってくれました。人が入れる1/3のミニチュアも作りました。」
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Q.このドラマを通じて、どのようなことを伝えたいと思われますか。
「これは、今の日本のいしずえを作ってくれた人たちの話し。リアルに僕の祖父や父の話です。父も樺太からリュック一つ背負って帰ってきたんです。ゼロからのスタートの話しで、皆が平等に貧しく、格差のない時代。国が若い時は、国家の意思と個人の意志が同じで、国家の意思に個人が夢を託しやすいんですね。
豊かでない人はプライドがない、という考え方を捨てなければ。お金がない人はダメな人、ということではない。プライド、誇りというものが大切だと思う。このドラマは単なるノスタルジーでは決してなく、今だからやるべき、ライブのテーマなんです。今に突きつけているんです。」
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と、一言たりとも聞き逃せない重要なメッセージが続く。
「何かを作っている一人一人の人間の価値、職人の技術というものが問われる世界ですね。」と語る。
「黒部の太陽」はまさに、フジテレビが誇る職人が総結集した最強のスタッフによって作られた。
「美術、技術の底力、というものを次の世代に渡していかなければいけない。テレビが多様化している今こそ重要なのはテレビの制作の力。これは通信には絶対にないもの。」と監督の言葉に力が入る。
「この作品はエンタテインメントの方向性みたいなものが新しいと思います。テレビドラマの次のステップの始まりの作品と捉えていただければ。」
「次のステップの始まり」をぜひ皆様にも目撃していただきたい。
「大変な時代にはエンタテインメントは必要ないと思われるけれど、エンタテインメントは人間に不可欠。我々の仕事は心の基幹産業だと思っています。」
「黒部の太陽」はまさに今、この現代に必要とされ、2009年の日本に産み落とされたのである。ぜひ3月21,22日、二夜に渡ってしっかりと全てをご覧いただきたいと思う。
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(C)フジテレビジョン