硫黄島 戦場の郵便配達
硫黄島からの手紙

東京からおよそ1200キロ離れた、絶海の孤島――硫黄島。
この小さな島に閉じ込められ、刻一刻と近づく"玉砕"の予感を感じながらも、兵士たちが唯一心の支えとしていたのが、本土との手紙のやり取りであった。

ある者は、愛する妻へ
ある者は、幼い我が子へ
ある者は、老いた母親へ、自らの想いを、刻みつけるように綴った。
それが、愛する者への"最後の言葉"になることを、知りながら ―――
二十六歳の兵士が、家族へ宛てた手紙

戦地と内地を結ぶこの郵便システムは「軍事郵便」と呼ばれ、メールや携帯が存在しない戦時中、多くの人々に利用されたが、同時に軍による内容の検閲も厳しかった。
自分がいる戦地はもちろんのこと、作戦内容に関わる箇所は全て黒く塗りつぶされた。しかし、なかには知恵を絞り、なんとか自分がいる戦地がどこかを家族に伝えようとした人もいる。
"小笠原硫蔵"へ宛てた手紙

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