医龍
Team Medical Dragon
-Story-
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同じ頃、バチスタ手術成功の新聞記事を持った夫婦が、北日本大学の霧島を訪ねてきた。その夫婦には拡張型心筋症の息子がいて、移植しか助かる道はないと言われたが、日本では15歳未満の子供の臓器提供は認められていない。海外に行くにも莫大な費用がかかるため、霧島にバチスタ手術を依頼しに来たという…。夫婦が帰った後、霧島はベッドに横たわる患者を不敵な表情で見つめた。

香は伊集院に、荒瀬はかつては一滴も飲めなかったのだと告白。前の大学病院で例の新薬に関する論文に関わり始めた頃から、酒の量が増え、荒れていったらしい。伊集院はその論文で何人もの患者が死んだのだと言うが、香はそのことを知っていた。やがて、香は荒瀬にだし巻き卵を作るため、みりんを買いに出ていく。なぜだし巻き卵なのかと尋ねる伊集院にマスターは、酒を飲むばかりで何も食べない荒瀬だが、彼女の作っただし巻き卵だけは食べるのだと答えた。その後、伊集院は酔いつぶれた荒瀬を置いて店を出ていく。

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