ほんとにあった怖い話
-ほん怖ファイル-
「供養の礼」
由香(佐藤)は、東京の大学に通うために、友人の香織(水野)と都内のマンションをルームシェアして、新しい生活を始めた。が、由香は、引っ越した直後から金縛りにあうなど、たびたび不可思議な現象に悩まされていた。そんなある夜、またもや金縛りに遭っていた由香は、異様な気配に気づき、恐る恐る目を開けた。すると、足下に女のシルエットが…。由香は、その夜の出来事を香織に話すが、彼女は「またその話?」と真剣に取り合おうともしなかった。別の日、再び金縛りに遭った由香は、女性のうめき声を聞く。助けを求めて、横で寝ている香織の方に目をやると、彼女は目を見開いて部屋の片隅を凝視していた。その視線の先には、青白い女性の姿が…。その女性は、ゆっくりと由香に近づくと、耳元で「水…お願い…水」と繰り返した。
あの女性は水を欲しがっている、と感じた由香と香織は、翌朝から毎日ベランダに水をお供えして手を合わせるようになった。それ以来、あの女性は現れなくなっていた。そんなある夜、テレビの画面が突然ゆがみ、あの女性の姿が映った。「ありがとう…」。女性は、そう由香に告げた。
それから3ヵ月ほど後、眠っていた由香は、息苦しさを感じて目を覚ました。部屋の中には煙が充満していた。「火事よ!」と叫んで、香織を起こそうとする由香。しかし香織は、朦朧としている。必死に呼びかけ、香織を起こそうとする由香だったが、やがて彼女自身も意識を失い…。
由香が目を覚ますと、香織が心配そうな顔でのぞき込んでいた。由香たちは、いつの間にかマンションの外に逃れていたのだ。「あの女の人が、倒れていた私たちの手を引いてここまで…」。香織は、由香にそう告げた…。
脚本/清水達也
演出/星野和成
青木由香…佐藤めぐみ
今峰香織…水野はるか
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