ほんとにあった怖い話
-ほん怖ファイル-
「幻燈の下で」
いまから25年前のこと、当時まだ幼かった章子(山田)は、両親とともに古びた一軒家に引っ越した。ある夜、章子は、どこからか人の話し声のような音で目を覚ました。章子は、隣で横になっている母親の安江(魏)や父親の慎一(井上)に目をやるが、ふたりとも熟睡していた。すると、話し声が徐々に小さくなり、今度はカラカラと金属の音が聞こえてきた。寝ている両親を起こそうとしても声が出ない章子。安江の頭上あたりの畳に、影が伸びていた。章子は、布団の中から、その影の主をのぞき見たが…。
そんなことが続くうちに、次第に慣れてきた章子は、母親にもその不思議な現象のことを訴えなくなっていた。ある夜、ふたたびそれはやってきた。電球に照らされたのは、自転車に乗り、軍服ようなものを着た男だ。章子は、布団から体を起こして、男の方に向く形で座り、微笑んだ。そんな章子に向かって、おいでおいでをする男。章子が布団から立ち上がると、その時、安江の悲鳴が響き渡った。章子の体に飛びつく安江。目を覚ました慎一も、目の前の不思議な光景に声が出なかった。それに会うのは、その夜が最後だった。数日後、一家はこの家を引っ越したという…。
脚本/佐藤太喜
演出/鶴田法男
小林章子…山田夏海
小林安江…魏涼子
小林慎一…井上智之
軍服の男…黒川和明
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