ほんとにあった怖い話
-ほん怖ファイル-

「最後の買い物」

骨董市に出店していた祐二(森山)と浩二(内田)の元に、コート姿の老人・牧山義弘(小鹿)がやってきた。大きな狸の焼き物に興味を示し、売ってほしいという義弘。祐二は、まさか売れるとは思っていなかったものだけに、戸惑いを隠せない。すると義弘は、昔、家の庭にもう少し小さな狸の置物があったが、盗まれてしまったのでずっと代わりを探していたのだという。浅井は、義弘から家の地図を受け取り、明後日に届けると約束した。
祐二たちは、約束どおり義弘の家に置物を届けに行った。すると、その家ではお葬式を出していた。迷いながらも、受付の男性に届け物があることを伝える祐二たち。その家から出てきた和夫(渡辺)と妻の安江(増子)は、祐二たちが持っていた手書きの地図を見て、困惑している様子だった。ふたりは、和夫の指示に従って狸の置物を庭まで運んだ。それを見た和夫の母親・郁恵(市川)は、愛おしそうに狸に触れ、泣き崩れた。「いつだったか盗まれてしまって以来、いつか一緒に代わりのものを買いに行こうって話していたんだけど…まさかこんな形で約束を守ってくれるなんて…」と涙ながらに話す郁恵。祐二たちが思っていた通り、それは義弘の葬儀だった。祐二と浩二は、焼香をして義弘の遺影に手を合わせた。が、和夫から、義弘の話を聞いた祐二たちは驚いた。義弘は、一昨日の朝、この世を去ったのだという。義弘は、家族との約束を果たすために、魂となって祐二たちの前に現れたのだった…。

脚本/清水達也
演出/大木綾子

浅井祐二…森山未來

住友浩二…内田滋啓
牧山和夫…渡辺憲吉
牧山安江…増子倭文江
近藤広子…広岡由里子

若い頃の義弘…川瀬忠行
若い頃の郁恵…川田希
子供の頃の和夫…澁谷武尊

牧山郁恵…市川千恵子
牧山義弘…小鹿番

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