ほんとにあった怖い話
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「赤い服の女」

小学校4年生の信一(富岡)と利夫(石川)は、学校の帰りに、住人が自殺したという廃屋を探検しに行った。居間にある焼け跡は、ノイローゼになった女性が火をつけた跡らしい。するとその時、焦げ臭いニオイとともに、赤い服を着た女性(雅子)が現れた。慌ててその場から逃げ出す信一たち。口にこそしなかったが、ふたりにはその女性の正体がわかっていた。
あくる日の放課後、最初の事件が起きた。利夫が、教室にかけてあった雑巾に火をつけたのだ。教師の連絡で迎えに来た母親とともに学校から出てきた利夫は、待っていた信一に「赤い服の女が火をつける、って言うんだ」と言うと、泣き出してしまう。
それからしばらく後、祖母の家に寄った信一は、そこで赤い服の女を目撃する。するとその夜、家で夕食をとっていた信一たちのもとに、祖母の家が火事になった、という知らせが入った。幸い、火事はぼや程度で済んだが、信一は、今度は自分の番だ、と確信していた。
1年後、部屋で試験勉強をしていた信一は、焦げ臭いニオイに気づき、慌てて両親を起こした。すでにリビングは火の海だった。駆けつけた消防隊による消火作業が続くなか、信一は野次馬の中に赤い服の女の姿を見つけた。野次馬をかき分け、女を追う信一。しかし女はすでに消えていた。その時、信一は気づいた。人の不幸を喜んでいるかのような、野次馬たちの好奇の目に。そして、1年前のあの時、自分も彼らと同じ事をしていたことに…。

脚本/田村孝裕

藤原信一…富岡涼
西本利夫…石川眞吾
赤い服の女…雅子

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