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「病棟のぬいぐるみ」

とある総合病院に看護師として勤務していた紀子(釈由美子)は、同僚の博子(佐藤仁美)から古いぬいぐるみにまつわる不気味な噂話を聞く。そのぬいぐるみは、高齢の患者のために病院が用意した備品のひとつだったが、それを持っていた患者が必ずすぐに亡くなっているというのだ。紀子は、そんな博子の話を否定すると、そのぬいぐるみをナースステーションに置いておいた。
数週間後、紀子は、例のぬいぐるみがナースステーションからなくなっていることに気付く。若い看護師の舞(岩佐真悠子)が、認知症患者の長岡(恩田恵美子)に渡してしまったのだ。慌てて、長岡からぬいぐるみを取り上げようとする紀子。しかし長岡は、激しくそれを拒否した。それから2日後、長岡は息を引き取った。紀子は、ベッドの傍らにあったぬいぐるみを手にとると、それを倉庫の棚の奥に押し込んだ。
数年後、紀子は、久保田(森康子)という高齢の患者を担当していた。久保田は、夫やひとり息子、そして嫁や孫までも事故で一度に失い、孤独な生活を送っていたのだという。ほどなく、久保田の容態が急変したため、紀子は、遠縁の親戚にあたる一恵(大島蓉子)に連絡を取るが…。

脚本/小川智子
演出/鶴田法男

松山紀子(28)…釈由美子

田野辺舞(20)…岩佐真悠子
及川光子(40)…山下容莉枝
遠山一恵(51)…大島蓉子
久保田峰子(80)…森康子
長岡サチ子…恩田恵美子

倉田博子(28)…佐藤仁美

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