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「ひとりぼっちの少女」

中学三年生の真希(佐津川)は、ひと月後に迫った最後の水泳大会にすべてをかけるつもりで練習に熱中していた。オーバーワークを心配する美雪(谷村)の言葉にも耳を貸さず、その日もスイミングクラブに最後まで残って練習をする真希。練習を終えた真希がロッカールームで着替えていると、背後でロッカーが開く音がする。そちらに目をやると、1台のロッカーの扉が半分開いていた。真希は、そのロッカーに以前から変なウワサがあることは知っていたが、べつに気にも留めなかった。
数日後、スイミングクラブで練習していた真希に、美雪が声をかける。周りが見えなくなっている真希に、注意を促すためだった。実際、真希の周囲では、彼女のことを揶揄するような雰囲気が出来上がっていたのだ。
そのことで傷ついた真希は、嫌なことを忘れようと練習に没頭した。が、練習を止めて、ふと辺りを見回すと、残っていたのは真希ひとりだけだった。
真希がロッカールームで着替えを終えると、また背後のロッカーの扉が開いていた。真希がその扉を閉めて戻ろうとすると、再び扉が開いた。恐る恐る中をのぞく真希。しかし、中には何もなかった。その時、ふいにロッカールームの明かりが落ちた。停電かと真希が天井を見上げたその時、ロッカーの中から白い手が伸びて、真希の手首を掴んだ。思わず飛び退き、床に横転する真希。すると、ロッカーの中から、ずぶ濡れの女の頭が現れる。真希は、出口から逃げようとするが、その扉は開かなかった。女は、水を滴らせながら、真希の方に近づいてきて…。
数分後、ロッカールームで倒れていた真希は、美雪に抱き起こされた。真希は、美雪に抱きつくと、激しく嗚咽した。
それからしばらく後、真希は、このロッカールームで死んだ女の子の話を聞く。その女の子も、毎日練習に打ち込んでいて、帰り際に心臓発作を起こし、翌朝、発見されたのだという。

脚本…高木登
演出…三宅隆太

橘真希(14)…佐津川愛美
三田村美雪(15)…谷村美月
原田由佳里(14)…仲村瑠璃亜
市川香子(15)…下田由香
少女(15)…須山史織

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