インタビュー
結城梨花子役 永作博美さん
Q.今回は東野圭吾特別企画の一作ということですが、東野さんの作品は読まれますか?

はい、何作か読んでいます。東野さんの作品は、犯人の隠し方などしっかり掘り下げて書かれているイメージがあります。力強い作品が多いですよね。最近だと『容疑者Xの献身』が印象に残っていますね。

Q.台本を読んだときに最初に感じられたことは?

難しいな、と思いましたね。ミステリーは誰が犯人なのか匂わせながら、お芝居で作っていかない部分が多いので、そのまんまできないというか…。さじ加減が難しいお芝居を要求されるだろうな、と想像しました。

Q.永作さんが演じる梨花子はどんな女性だと捉えていますか?

すごく達観した女性でもなく、一生懸命小説を書こうとしている、精神的にも強いわけでもなく、むしろ弱いんじゃないかなと思うぐらいの印象があるので、そういう人が殺人事件に向かっていくわけで、なるべく引き気味でできたらいいなと思っています。積極的になっていながらも、どこか腰が引けている部分があったらいいなと。

Q.周囲で事件が次々に起き、普通の女性なら怖くなってしまうのでは?

あんなことが起きて、実際相当怖いと思いますよ。皆怪しいし…。

Q.そのあたりは、どんな風に演じていこうか監督と話し合ったりしましたか?

その都度、細かく監督が指示してくださるので助かっています。そのなかで私ができることは、あまり奇をてらわずにそのままその場にいることだな、と思っていて、そこで足りなかったり、やりすぎたりしたら、監督が言ってくれるので、本当に安心して任せているところがありますね。見ていただいて確認して、話し合いながらやっています。

Q.ご自身と梨花子さんのタイプは違いますか? 共感できるところはありますか?

梨花子は作家だけれど、ある理由で書けなくなってしまっているところから始まるんですが、私だったら、その理由で書けなくなったりしないんじゃないかなと思ったりして(笑)。私はなってしまったら仕方ないな、と思ってすぐ次の日に向かえる感じがします。割り切り早いです(笑)。梨花子は実は男性につくす人なんだな、と思います。そういう人が新しい恋人とあえて距離を置いて付き合っていたというのが、今回の事件の深みにはまっていく吸引力というか、引いていた分、惹かれてすごく怖いけれどもそこに向かっていく吸引力になったんだろうなと思います。

Q.編集者役の星野真里さんとは一緒にいる時間が長いと思いますが、共演されていかがですか?

淡々とされてますよね(笑)。私もあまり積極的ではないので、積極的ではない同士、黙々と芝居している感じですね(笑)。もちろん空き時間にお話ししますけれど、二言三言話して終わりとか…。二人の間では盛り上がっているつもりなんですよ、でも端から見たらそうは見えないかもしれませんね(笑)。

Q.撮影も進んできて、これまでの手応えはいかがですか?

それぞれのシーンは、これぐらいのさじ加減かな、と思いながら一生懸命やっていますが、つながった時にどうなっているのか、出来上がってみないとわからないですね。出来上がりが楽しみです。「大丈夫かな?」とドキドキしながらやるのもお芝居の醍醐味だったりするので、今は監督を信じて毎日進んでいます。

Q.どんなところを注目して見てもらいたいですか?

作品は少し前の作品だと伺っていますが、殺人に至った理由を考えてみると、誰にでも起こりそうな理由で起きているので、きっと誰が見ても自分を顧みるのでは?と思うんですよね。事件ものですから、最後まで見ていただかないと真相がわからないので、その結果を楽しみに見ていただきたいと思います。

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東野圭吾 3週連続スペシャル

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