Story 第十話
Director's Check

第10話『二十年目の約束』
宮本理江子監督


「主演の篠原涼子さんと同じ作品を作るのは十数年ぶりになります。以前から溌剌として可愛らしい方でしたが、そこにしっとりとした大人の柔らかさが増していらっしゃいました。ですので、お会いする前は亜沙子という女性を強くてしっかりしたキャラクターにしようと思っていたんですけど、現在の篠原さんが柔らかなイメージでしたので、少しそちらの方向になりました。田辺誠一さんとの相性も良さそうで、恋人役として自然にお芝居して下さる姿に微笑ましさも感じました。ただ、ミステリーシリーズなのに"微笑ましくて良いのか?"なんですけど(笑)。東野圭吾さんが描くミステリーの中では"怖い"と言うよりも"良い話"の部類に入ると思います。

篠原さん、田辺さん以外のキャストも素晴らしい方が揃いました。平泉成さんも現場でいろいろなアイデアを出して下さるので、その都度こちらの意図と擦り合わせてより良くすることが出来ました。キムラ緑子さんも素晴らしかったです。また、重要なシーンに登場する2人の子役も頑張ってくれました。撮影中に涙ぐむスタッフがいたほど…。女性が主役なので男性目線で描かれた原作とは味付けを変えています。30代の働く女性が直面しそうな不安から物語を進めさせて頂きました。私自身が撮影していて感動したのは、ラストシーンの篠原さん=亜沙子のセリフです。すごい女優さんだなって…。言葉で表現するのが難しいほど良かったので、ぜひ最後までご覧になって、みなさんでご確認下さい。」

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