Story 第九話
インタビュー

飯田智美役 広末涼子

『結婚報告』の台本を最初に読まれた時の感想は?
「同じ東野圭吾さんの作品なのに、『東野圭吾ミステリーズ』という今回のシリーズ全体のイメージやポスターなどのビジュアルからも、すごく雰囲気が違った台本だったので意外でした。実は、私自身、ミステリーやサスペンス作品を見るのが苦手なんです。ドキドキさせられたり、痛そうと思ったり、怖いのは本当に…。もう、ホラー作品に至っては"どうしてこういうのを作ろうと思うの?"っていうくらい(笑)。ですから、『結婚報告』で演じる智美のキャラクターが『〜ミステリーズ』では異色の登場人物なので救われました。」

智美のどのような面に救われたのですか?
「智美は明るいキャラクターで、何か事件が起きてもかわしてくれそうな雰囲気があるんです。だから"救いようのない結末"にはならないのだろうな?と、台本を読めたので、私には合っていると思いました。状況に振り回される様子も、ある意味"探偵ごっこ"をしている子どものような感じで、最後までそれがブレないのが好きですね。」

では、智美をどのように演じようと思いましたか?
「智美は自分が中心に事件を調べているハズなのに、ただ周りに転がされているような感じ(笑)。それが面白いのですが、ミステリー作品なので、あまり脳天気すぎてもいけないと思いました。苦手と言いながら、私もサスペンス作品を見る事があります。サスペンスに惹き付けられるのは、やっぱりドキドキしたりする部分があるからだと思います。監督ともお話をしたのですが、智美にもメリハリは必要ですよね。智美の謎解きをみなさんが一緒に応援したり、ドキドキしたりするようなキャラクターにしたいと思いました。」

アクションシーンもありますし…。
「そうなんです!バイクに轢かれそうになったり、断崖から落とされたり…。断崖シーンは大変でした。"断崖と言ってもカメラワークでなんとかしちゃうのかな"と、軽い気持ちで現場に行ったら"命綱つけて下さい"。えっ?って(笑)。さすがに、転がり落ちるシーンは崖ではありませんでしたが、平坦な場所で、カメラを斜めにして撮るのかなと思ったのですが"こちらです"と連れて行かれた場所は、かなりの斜面(笑)。良い経験が出来ましたし、どんな映像になっているのか私も楽しみにしています。」

東野圭吾さんの作品はどう思いますか?
「東野さんの作品は、いきなり怖いとかドキドキさせるんじゃなくて、じっくりと周りから固めていって、描かれる人間関係などからワクワクする展開になっていく印象です。だから、どの作品も登場する人物全部が怪しく見えたりするんですけど…。『結婚報告』は智美だけじゃなくて、出て来るキャラクターがみんなフワフワしている感じなんです(笑)。」

コメディーっぽいシーンもありますし…。
「刑事役のきたろうさんは、いろいろと面白いアドリブを入れて下さるんですが、ほとんど監督に却下されていました(笑)。でも、きたろうさんの刑事も含めて、ユルいキャラクターばかりなので、逆にみんなが犯人に見えてしまうかもしれませんね。」

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
「監督から"今回は智美役を楽しんで下さい"と言われました。セリフやその言い方なども、今まで私が演じた役とは違うイメージになっていると思います。作品もミステリー好きの年配の方から、小さなお子さんも安心してご覧頂けると思いますので、ぜひ楽しんで下さい。」

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