Story 第八話
インタビュー

中岡良役 三浦春馬

『小さな故意の物語』の台本を読まれた時の感想をお願いします。
「高校生のピュアな気持ちから生まれてしまった悲劇が、すごく丁寧に描かれていると思いました。また、ミステリーというよりも青春群像劇のイメージが強いので、他の『東野圭吾ミステリーズ』作品とは違った感じになると思います。ずっと見て頂いているみなさんには、今までの作品とのギャップを楽しんで頂けるんじゃないか、とも思いながら読みました。」

青春群像?
「はい。とは言っても、普通の高校生ドラマではなく、ヒューマン的な要素が色濃く出ていると思います。」

演じられた良は、どのようなキャラクターですか?
「周りの人たちに合わせてしまう…"みんなが良ければ、自分も良い"みたいな生き方をしている控え目で、とても優しいキャラクターだと思います。監督からは"優しいが故に、時に人を傷つけてしまう。それが良の弱さかもしれない…そういう所を結びつけて演じられたら良いね"というアドバイスも頂きました。」

その良を、どのように演じようと思いましたか?
「今回は僕にとって、経験してきた"高校生時代"の気持ちを振り返りながら演じるという試みになっています。ですので、高校生の現役真っ盛りの若い役者さんには出せないような"深み"みたいなものが少しでも出せたら良いな…と、思っています。あの時に感じていたことには、本当はこういう意味があったんだ…とても繊細なものだったよね。でも、あの頃の自分は気づけなかった…という感覚です。そこまで良を作っていく時間はないんですが、それでも丁寧に一生懸命に演じようと考えています。」

学生服姿は久しぶりですが…。
「教師役もやっているので、正直最初は不安だったんですけど、実際に着てみたら意外に大丈夫でした(笑)。」

佐伯洋子役の波瑠さんの印象は?
「波瑠さんとは『恋空』(2007年公開)という映画でご一緒しています。気づけば、僕らも大人になった…みたいな感じです(笑)。でも、久しぶりに会った感じがしないんです。今回はすぐに打ち解けられたんですけど"以前は、こんなに早く仲良くなれたかな?"と。当時は、僕もまだ自分から人に話しかけたり出来る方ではなかったので、時間がかかったのかもしれませんね。今回の現場は、(大野)拓朗くんも波瑠さんもすぐに打ち解けて、3人で仲良くしていました。」

大野さんとは?
「初共演です。拓朗くんが演じる達也と良は、幼馴染という関係性があるので、最初にリハーサルをやった日、すぐに飲みに行きました。そこで、お互いの経歴とかを話して、お互いの距離を縮めたんです。初めて会った人と、その日に、しかも僕から誘って飲みに行ったんですよ。そんなこと初めてだったので、それが出来た自分にちょっとビックリしています。」

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
「『小さな故意の物語』というタイトル通りに、高校生の純真な気持ちから始まってしまう悲劇です。その淡くて切ない雰囲気をたくさん感じて頂けたら嬉しいです。」

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