Story 第七話
インタビュー
森田寿役 平岡祐太
『白い凶器』の台本を読まれた時の印象は?
「"日常感"のある作品だと思いました。事件としては大きなことが起きるんですけど、登場人物たちの行動範囲はすごく狭いんです。事件も"会社と家の往復"と言う狭い生活エリアで、次々と人が死んで行きます。会社と、その社員たちの家…くらいの日常の中で、何が渦巻いているのか? という興味を惹かれる作品です。でも、そんなリアリティーがある分、余計に"怖い"と感じる作品ですね。」
森田は、どのような男ですか?
「戸田さん演じる由希子と同じ職場で働いています。そして、由希子に想いを寄せている。仕事は出来る方なんですけど、職場で事件が起きたことで、警察から疑われてしまうんです。一連の事件に森田が? という感じになっていきます。」
ずばり、犯人なんですか?
「いや、どうでしょう? その辺はご覧いただかないと(笑)。」
では、森田をどのように演じようと思いましたか?
「今回は、特に"キャラクター性"を意識しないで演じようと思いました。"作品の中にいる人"みたいな感じ…自分からキャラクターを作ろうとするのではなく"そこにいる人間なんだ"というアプローチを試してみたんです。そうすることで、最後まで見た時に"ミステリー作品に登場する人物"としての虚構的なイメージをなくせれば良いと思っています。」
田宮刑事(ユースケ・サンタマリア)たちに疑われますが…。
「森田は"鬱陶しいな…"という気持ちでしょう。日常生活なら、町を歩いていていきなり警察の方に呼び止められるような感じですね。森田は、そういったタイプの人物だと思います。」
戸田さん、ユースケさんとの共演は?
「お2人とも、以前に共演させて頂いた事があります。戸田さんとは、もう過去に4作品ぐらいご一緒しているので、今回はあえて"違う平岡"で接してみようと思いました。以前の現場の時は、収録合間には和気藹々と話をしたりしていたんですけど、今回はほとんどしゃべっていないんです。『白い凶器』でお互いに演じるキャラクターに、普段の関係性が出てしまってはいけないと思って…。ちょっとした雰囲気や空気感が、少し距離感のある森田と由希子に漂ってはいけない…と、僕は思っていました。」
では、ユースケさんは?
「ユースケさんは相変わらず面白くて(笑)。独特の雰囲気と言うか魅力を醸し出す方ですね。今回は、悲しいストーリーなんですが、その悲しみも雰囲気で見せてしまうんです。役者としても人としても、僕はユースケさんが大好きです。」
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願い致します。
「森田は、良い意味で"何なのこの男"と見て頂けたら嬉しいですね。森田だけでなく、由希子も彼女の弟の伸治(千賀健永)も刑事の田宮でも…。そう見ていると、楽しめる作品です。林監督も、視聴者のみなさんを混乱させたい…という趣旨のことをおっしゃっていましたので、とにかく"何だ?"という疑問をいっぱいにして結末にご期待下さい。」
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