Story 第七話
インタビュー

中町由希子役 戸田恵梨香

最初に台本を読まれた時の感想はいかがでしたか?
「すごく悩みました。由希子という役は、私が体験した事のないことばかりなので、かなり荷が重く感じて、果たしてどこまで演じきれるのかな?と、思いました。由希子は性格的に欠落している部分が多いので…。でも、そんな由希子という人物を、私なりにみなさんに伝える事が出来れば…とも、考えました。」

では、由希子を演じる上で考えられたことは?
「由希子のリアリティーをどうやって出すか? ですね。ミステリー作品ですので、演出上のフェイクも必要になります。その中に、実は以前、私が演じた役と似たようなものが出てくるんです。由希子のリアリティーから考えると、その時と一緒にはしたくなくて…。とても難しいので、どうすれば良いのかと葛藤して監督とも相談しました。結局、林(徹)監督の編集作業にお任せすることになりますので、どう仕上がるかは、私自身も楽しみにしています。」

林監督とは?
「初めてです。監督ご自身の"ここはこう見せたい"という思いはハッキリとしていらっしゃいます。ただ、基本的にお芝居は任せて下さっているので、リハーサルといっても動きなどの段取り中心で新鮮なリハーサルでした。あと、とても声が大きい監督と伺っていたのですが、確かに…。"子供にも煩がられているんだよね"と、冗談でおっしゃっていました(笑)。」

田宮刑事役のユースケ・サンタマリアさんの印象は?
「収録の合間には、お話をされる方ですね! 冗談だって解っているんですけど、うっかり真面目に返事をすると"いや、ジョークだから"って…"知っています!"なんて、会話がますます解らなくなっちゃう(笑)。本当に楽しい方で、どんなに些細な事でもユースケさんの話術で面白くなってしまうんです。」

森田役の平岡祐太さんとは?
「もう、何度もご一緒しているんです。大学の同級生、OL役の時は恋人、結婚相手…そして、今回は(笑)。だから、お互いに"お久しぶり"な感じ…なんですけど、今回の平岡さんは雰囲気が変わったと言うか、意気込みが違うように感じました。」

平岡さんは"役のリアリティーを出すために今回は、戸田さんとは収録の合間もあまり話さないようにしています"とおっしゃっていました。
「それはあるかもしれませんね。かなりシリアスなミステリーですから…。だから、ユースケさんのおしゃべりは…ここだけの話"もう、ほっといて! お願いだから今話しかけないで…"って、なる時も、たまーにありました(笑)。」

ユースケさんは、由希子の周囲で起きた事件を調べる刑事役ですし…。
「そうなんですよ。でも、ユースケさんは止められませんから(笑)。ですけど、今回は本当にヘビーなので平岡さんだけじゃなくて、スタッフの方ともあまりしゃべらないようにしていました。」

東野圭吾作品のキャラクターを演じる事は?
「実際に演じるのは本当に大変な役が多いですね。小説に登場する人物たちも、作品にもよりますけどかなり重い背景を背負っていることが多いじゃないですか? 今回の由希子も…。体力的には全然平気でも、役を見つめると精神的に追いつめられてしまう感じです。みなさんには、由希子から"幸せのあり方"みたいなものを感じて頂けたら…と、思います。」

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