Story 第七話
Director's Check
第7話『白い凶器』
林徹監督
｢『白い凶器』は全体にかなりこだわっています｡とてもｼﾘｱｽなｽﾄｰﾘｰなので息抜きになる映像はありませんが､みなさんに常にﾄﾞｷﾄﾞｷ､ﾜｸﾜｸして頂ける構成を考えました｡そのために､ｽﾀｯﾌやｷｬｽﾄのみなさんと"何を見せたいのか?"について､事前にかなり綿密な打ち合わせをしました｡中でも､このﾄﾞﾗﾏは戸田さん演じる主人公､由希子の感情に､いかにみなさんを惹きこめるか?…ですので､由希子は丁寧に､綺麗に見えるよう心がけました｡戸田さんとは初めてご一緒したんですけど､とても役者魂のある方だと感心しました｡ｼｰﾝごとに必ず"自分がどう演じたいか?"を言いに来て､僕と同じだとすごく嬉しそうな顔をするんです｡もちろん､相談になる場合もありますけど､ほぼ脚本から得たｲﾝｽﾋﾟﾚｰｼｮﾝは僕と同じでした｡
また､撮影中は僕がOKを出しても､自分から"もう一度お願いします"ということもありました｡役の方向性を深く考えて探っている…役者としての難しい役への挑み方､楽しみ方を感じることが出来る方でした｡また､由希子の周囲で起こる事件を推理するﾕｰｽｹさん演じる田宮など刑事たち…他にも由希子と絡む人物との交錯する心理を見せたいと思いました｡ﾕｰｽｹさんは､いつもより抑えた演技をして下さっています｡他の作品では見られないような"刑事らしくない刑事"を見事に表現して下さいました｡平岡さん､千賀さんなどが演じる人物たちも"犯人捜し"に密接に絡んできます｡この作品も東野圭吾さんが描くﾐｽﾃﾘｰ､登場するｷｬﾗｸﾀｰの人間模様をおしゃれに､ｽﾀｲﾘｯｼｭに作りましたので､是非じっくりと放送をお楽しみ下さい｡｣
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