Story 第四話
インタビュー
浅野葉子役 観月ありさ
『レイコと玲子』を読まれた時の感想は?
「私はミステリーが大好きなので、面白いと思ったと同時に東野(圭吾)さんらしい余韻が残る終わり方をする作品だと感じました。」
葉子はどのような女性だと思いましたか?
「葉子は自分が幼い時の体験から、同じような境遇の子供たちを救おうという正義感の強い弁護士です。演じる時、特に玲子(大野いと)とのシーンでは"葉子自身の体験を重ね合わせている"ということを意識して、違和感のないように演じようと思いました。」
陰を感じさせるような?
「ところどころ…自分の思いを恋人の真一(吉田栄作)に話すような時には、少し陰が出るようにしました。でも、基本的に葉子は目の前の出来事に突き進んで行くタイプ。やはり、正義感ですね。こちらの方を第一にお見せしようと心がけました。」
共演されている方々の印象は?
「まず、玲子という難しい役に挑んでいる大野いとちゃんは"大変だろうなぁ"と思います。でも、いとちゃんはすごく頑張っていて、ゾッとするような表情を見せるお芝居は頼もしいですね。いとちゃんは学生さんなので学校の試験の合い間に撮影に参加しているんですよ。余計に大変ですよね。」
葉子の恋人、真一役の吉田栄作さんは?
「吉田さんとは私が14歳の時に共演していて、21年ぶりにご一緒させて頂くことになりました。ちょっと感慨深いものがありますね。お互いに大人になって恋人役を演じているのが、すごく不思議な感じがします。14歳の時には、吉田さんを"すごく大人の男性"と感じていたんですけど、今は"そんなに変わらないな"なんて思えて(笑)。」
東野作品はお好きだそうですが、作品の魅力はどこに感じますか?
「最初に読んだのは『容疑者Xの献身』だったと思います。それから『白夜行』などを次々と読んだり、映像作品をたくさん見たりしています。登場人物たちそれぞれに、陰というか…背負っているものがあるのが良いですね。また、読後に何とも言えない"うーーん"という感じが残るのも魅力ではないでしょうか? 本を読んだ人、映像作品を見た人に真相を想像させるような終わり方が素敵です。」
『レイコと玲子』は映像化にあたって、原作に少しアレンジされています。
「1時間という時間内に終わらせなくてはいけませんので、ドラマの脚本は原作よりも簡潔になっていたり、表現も明瞭にされています。ですので、原作も読みやすいですけど、ドラマも見やすいと思います。葉子の過去や玲子の二面性は解りやすいんじゃないでしょうか? すごく入り組んだ話なのに、上手にまとめられた脚本だと思いました。演出的には、生臭いというかドキッとするようなシーンをしっかりと描いて下さっているんじゃないかと感じます。そこをリアルに描くことで、葉子や玲子たちの現在の心情が見えてくるということもありますので、監督もすごくこだわって撮影なさっているのでは? と、思います。」
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