Story 第四話
Director's Check

第4話『レイコと玲子』
川村泰祐監督


「この作品はキャスティングに一番悩みました。観月ありささん主役で考えていたんですけど問題は玲子役。その時に大野いとさんの名前が出て"とにかく一度会ってみよう"ということになったんです。すると大野さんには、まだ粗削りですけどどこか光るものを感じて…たまに見せる鋭い目つきにもドキッとさせられました。普段はパン屋さん巡りが趣味という優しいお嬢さんらしいですが、芝居の集中力は抜群なので、良いキャスティングになったと思います。観月さんは僕が助監督をしていた『ナースのお仕事』の時から知っている素敵な女優さんですし、ビジュアルも格好良いので葉子役にピッタリでした。吉田さんとは初めてお会いしたんですけど、格好良い方ですね。ワイルドなイメージがあったんですが、とても気さくで繊細な方でした。

この作品の見どころは、そんな方たちが一堂に会するシーンです。大野さん演じる玲子の抱えているものが、みんなの目の前にさらけ出されるんです。台本で10ページほどもある長いシーンで、撮影も大変だったんですけど、ハイテンションな演技を強いられる観月さんたち役者さんもご苦労なさったんじゃないでしょうか。また、原作には出てこない"なぜ、葉子がそこまで玲子に親身になるのか?"という動議付けがどうしても欲しくて、そんなシーンもドラマでは足しています。観月さんが演じて下さるのですから、原作よりもアクティブな表現が増えていると思いますので、その辺もお楽しみ頂ければと思います。」

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