Story 第三話
インタビュー

番場十三役 大杉漣

番場はどのような人物だと思われますか?
「今回のドラマは大阪が舞台になっています。僕は母親が京都出身で、僕自身も徳島産まれなので馴染みのある場所です。ただ、今までに刑事を演じた事は何度もあるのですが、大阪弁の刑事は僕にとって初めての役なので新鮮に感じました。大阪が持つ独特の世界観が面白いので、番場に大阪弁を話させる事で、キャラクターに幅が出ているのではないかと思います。」

番場は過去に重い出来事を背負っています。
「厚子(松下奈緒)にその出来事を語るシーンもありますけど、番場の口調はサラッとしています。実際に番場が経験したのは、かなり重い事です。でも、表面的にサラッとしている方が、番場の大人な落ち着きが表現出来ると思って…演技的な兼ね合いは監督と相談しました。話口調とともに、人物の背景がしっかりとあることも、番場を演じる上ではとても面白かったですね。」

松下さんとは2度目の共演ですね。
「はい。朝ドラ『ゲゲゲの女房』でご一緒した時も"輝いている女優さんだな"と思いました。ですが、その後、何本かの作品に出演されてから、こうしてお会いしたら、さらに輝きを増して、ひとつふたつ大きくなられたと感じます。松下さんの持ってらっしゃる存在感が増していらっしゃいました。現場スタッフや共演者への気配り、目配りも細かく持っていらっしゃる方ので安心してご一緒できます。芝居も相談しながら…お互いに掛け値無く、フランクにお話出来るのも嬉しいですね。」

松下さんが演じる厚子は?
「彼女、兵庫県出身なのに厚子のセリフでは"大阪嫌い"なんて、大胆なことを言っていますよね(笑)。厚子にはそれだけ大きな大阪への思いがあって、クライマックスでその理由が語られます。そのシーンでは、本当にリアリティーある芝居を松下さんがなさっていますよ。このドラマの見どころです。厚子の気持ちが伝わって来るシーンになっていますので、みなさんにもぜひ楽しみにご覧頂きたいです。」

今回は約1週間という短い撮影期間でしたが…。
「あっと言う間でした。朝早くから夜遅くまでの撮影スケジュールなのでプライベートで大阪の街を巡るという分けにはいきませんでした。でも、通天閣のある新世界という独特の場所でも撮影をさせて頂いて、たくさんのエキストラのみなさんにもご協力して頂きました。その時、エキストラとして来て頂いた方なのか、通りがかりの地元の方なのか僕にはよく解らなくて(笑)。だけど、それがまたリアルな大阪な感じなんです。実際に"漣さん、何してんの?"と話して来られた方が、エキストラの方だと思ったら普通の方だったり(笑)。東京のロケとの雰囲気の違いが面白かったですね。地元の方に伺ったら、新世界でロケをするのはかなり大胆な事だと教えて頂きました。ですので、このシーンも見どころですね。」

東野圭吾作品の魅力は?
「僕は東野さんの原作作品には何本か出演させて頂いています。登場人物やストーリーの背景に社会的なメッセージが散りばめられているので、演じさせて頂いても本を読ませて頂いても大好きな作家さんです。特に、登場人物それぞれに特徴やクセを持たせているのが面白いですね。それも単なるストイックな部分だけでなく、ある種ユーモアを交えさせている部分もあって…。生意気かもしれませんけど、東野さんの作品には演じてみたい人物がたくさんいるんです。」

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願い致します。
「毎週違う短編で違う役者さんたちが演じる今回の企画はとても面白いと思っています。ドラマ好きの若い方たちだけでなく、大人の方たちも楽しめるクオリティーの高い作品がそろっています。『エンドレス・ナイト』も魅力的な作品ですので、ぜひご覧下さい。」

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