遙かなる約束
-みどころ-

<二度目の"結婚"> 1961年

彌三郎とクラウディアは互いに良い友人関係を続けていた。しかしその一方で、KGBの彌三郎への監視の目が止むことはなかった。幾度となく尋問を受け、時には命さえも狙われた。依然として出国許可は下りず、家族の安否も全く分からなかった。そんな彼を見ている内に、クラウディアは一つの決心をする。それは彼の妻になること。彌三郎に妻がいること、そして彼が一刻も早く日本に帰りたいと思っていること、もちろんクラウディアはそういった彌三郎の事情を分かっていた。しかし「あなたの側であなたを支えていてあげたいの。もしいつの日かあなたが家族と再会できる日が来たら、その時はあなたを奥さんと娘さんの元に帰すと約束します」クラウディアは彌三郎に自分の思いを伝えた。遠い異国の地で、交わされた二人の約束。そしてそれはプロポーズであった。スパイ容疑も晴れず、出国の望みも絶たれていた中で、生きる手段としてソ連国籍を取得するしか選択の余地がなかった彌三郎。それはたった一つの"光明"だった…。
こうして二人はともに暮らすことになった。

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