遙かなる約束
-みどころ-
<絶望> 1953〜1960年
しかし強制収容所を出た彼を待ち受けていたのはさらに苛酷な生活だった。自由の身になったとはいえ、彼のスパイ疑惑が晴れたわけではなく、日本への帰国は許されなかった。それまで唯一の希望としていた帰国のめどを断たれたことで、彼が受けた精神的なダメージは計り知れないものがあった。さらに身のまわりには頼りになる仲間もいなければ、日本人もいない。言葉の話すことの出来なかった彼にとってそれはまさに孤独と絶望の日々の連続だった。しかも家族の安否すら全く分からなかったのである。ただ、無事でいることを祈り信じることしか彼には出来なかった。
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