ハチミツとクローバー
Story
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あくる日も竹本は大五郎の仕事を手伝って配達に行った。大五郎は、そんな竹本に、クリスマスとカラオケは似ている、と告げた。クリスマスもカラオケも、楽しもうと思ったら自分から参加しないとダメだ、というのだ。大五郎は、あゆみからのダメ出しにもめげずに、毎年、彼女のためにクリスマスプレゼントを用意しているのだという。大五郎は、竹本にアルバイト料を渡すと、パーッと遊んで来い、告げた。竹本は、その金ではぐみへのクリスマスプレゼントを買った。

同じころ、研究室に入ろうとしたはぐみは、花本と教授の大神(高橋ひとみ)の会話を偶然聞いてしまう。花本は、はぐみがコンクールに出品していないことで、大神から監督責任を問われていた。しかし花本は、締め切りに間に合わせて描く絵に意味はあるのかと大神に返す。「彼女の向き合うべきことは、いまは絵ではないのかもしれない。でも助けてやることもできない。自分の中にある壁は自分で壊すしかないんです」。はぐみは、そんな花本の言葉をただ黙って聞いていた。

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