ハチミツとクローバー
Story
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同じ日、浜田山美大では校内展の発表が行われる。グランプリは、はぐみの作品だった。それは、はぐみと出会ったあの日、竹本も見ていた、舞い散る桜を描いた作品だった。
はぐみの絵を見つめていた森田は、突然走り出すと、作業部屋にいるはぐみの元へと向かった。森田は、はぐみを見つけるなり、いきなり抱きしめ、人の絵を見て心を掴まれたのは久しぶりだ、と礼を言った。するとはぐみも、「ワタシ…森田さんの作品、好きです」と小さな声で答えた。竹本は、初めて聞いたはぐみの声に、何故か胸の痛みを覚えていた。
花本は、はぐみの絵を見るたびに、一度でいいから彼女になって、その目で世界を見てみたいと思う、と竹本に告げた。竹本も、同じ思いだった。
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