ガリレオ
- No.002 -
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工場長(蛭子能収)たちは、慌ててマンション側と川側にある大きな扉を開けて換気をした。その結果、工場内に熱い外気が流れ込み、密度の違うガスの層ができた。そのとき忠広は、開け放たれたガラス工場の扉の先に浮かび上がった赤い車を見たのだ。

上村は、湯川の説を否定し、あくまでも幽体離脱だと主張した。が、幽体離脱を持ち出したのは上村であることを湯川に指摘されると、言葉を失った。そのとき、弱々しい声で、「本当に空を飛んだんです」と言い出したのは忠広だった。上村は、そんな忠広を制すると、研究室を後にする。忠広は、しばらく湯川を見つめ、小さく頭を下げて上村の後を追った。湯川は、ひとり残っていた幸恵に、忠広のために後を追いかけた方がいい、と声をかけた。決心した幸恵は、研究室を飛び出して、上村親子と一緒に帰り――。

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